小芝風花のあざと可愛い演技に胸を掴まれる！松本まりから妖怪役も個性豊かな「妖怪シェアハウス－帰ってきたん怪－」

2023.5.24(水)

4月より放送中の主演ドラマ「波よ聞いてくれ」で、ラジオパーソナリティとして活躍するミナレ役を好演している小芝風花。人生初の金髪を披露したことでも話題になっている。やさぐれキャラと巻き舌気味のマシンガントークという破天荒なキャラはこれまでの小芝のイメージとは真逆とも言えるほどのギャップで、「金髪の小芝風花かっこよすぎる」、「ちょっと口が悪いのも新鮮」などの意見が相次いでいる。

そんな小芝が広く注目されるきっかけとなったのが、ヒロイン役を演じた中村倫也主演の「美食探偵 明智五郎」と、脚本を「SPEC」シリーズ、「民王」の西荻弓絵が手掛け、小芝にとっては民放連続ドラマ初主演となったナイトドラマ「妖怪シェアハウス」だろう。特に後者は、2022年に第2弾「妖怪シェアハウス－帰ってきたん怪－」が放送され、同年にはその続編となる映画「妖怪シェアハウス－白馬の王子様じゃないん怪－」が公開と、シリーズ化もされた人気作。

ホラーコメディの主人公・目黒澪役はコメディエンヌとしての小芝の魅力が全開となった作品。ダメ男に騙されたり、人を疑わないゆえに不幸を呼び寄せてしまう澪が愉快な妖怪たちに助けられ、一緒に生活する中でやがて夢を見つけ、踏んだり蹴ったりの目に遭いながらも成長していく。作中には妖怪ファミリーによる" 人生の名言"も盛り込まれ、怖くて、笑えて、ほっこりする内容だ。

第2弾となった「妖怪シェアハウス－帰ってきたん怪－」でも前作に引き続きボロボロになりながらも奮闘し、 "巻き込まれ型ヒロイン"ぶりが冴えまくっていた小芝の演技に注目したい。

■"闇落ち妖怪"にあっけなく騙され、あたふたする小芝がチャーミング

第1作では妖怪たちのおかげで小説家になるという夢を持ち、シェアハウスを出て行って自立した澪だったが、現実は厳しく、バイトをいくつも掛け持ちするものの失敗ばかり。部屋も追い出され、炊き出しの世話になるどん底生活の中、時給の高さに釣られて水泳教室で働くことになる。イケメン講師で社長の川辺にあっけなく騙される澪だったが、その正体は闇落ちした妖怪の河童。澪の様子を陰から見て案じていたお岩さんの四谷伊和(松本まりか)、座敷童子の和良部詩子(池谷のぶえ)らに助けられ、澪は再びシェアハウスに世話になることになる。

シリーズ第2弾となる本作では、人間社会に染まって欲や保身に走り、闇落ちしてしまった妖怪が続々登場。澪のことが大好きで心配でたまらないお岩さんや、"必殺わらべ歌"が本作でも活躍する座敷童子、男気溢れる酒呑童子(毎熊克哉)、ムードメーカーで飄々としたぬらりひょん(大倉孝二)ら、心強い味方を得ながらも、純粋で不器用なゆえにその都度、騙されてしまう澪を演じる小芝の表情豊かな芝居がキュートだ。

■1人2役を演じる怪(回)では、小芝があざと可愛い女に

バイト生活を脱却して外資系IT企業の出版部門で働くことになった澪だったが、上司や先輩もキナ臭い人たちばかり。そんな中、狸の置物がある倉庫部屋に閉じ込められ、映画のノベライズ本を書かされることになる。

しかしなんと、澪が忙殺されている間に"もう1人の澪"が出現。たぬきメイクにぶりっ子攻撃で交番の巡査・佐藤満(豊田裕大)を誘惑し、SNSにもあざとい写真や動画をアップしてシェアハウスの面々を驚かせる。そんな小芝の1人2役の演技も「あざと可愛い」と話題になった。

次々に襲う困難を乗り超え、妖怪たちと本当の家族のようになっていく澪は、果たして不幸体質から脱却することができるのか？チャーミングな演技にも注目しながら見てほしい。

文=山本弘子

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