名優・田村正和の代名詞!クセのある名刑事が犯人を追い詰める「警部補・古畑任三郎」
2023.5.17(水)

ホームドラマから時代劇まで幅広く演じた田村正和。そんな彼の代表作の1つに挙げられるのが、卓越した推理力で完全犯罪をもくろむ犯人を追い詰める「古畑任三郎」シリーズだ。田村正和と聞いて、本作を連想する人も多いのではないだろうか。

1話完結の大人気サスペンスドラマシリーズである本作の脚本を手がけたのはヒットメーカーの三谷幸喜。本作で特徴的なのが、倒叙形式と呼ばれる構成がなされていることだ。
一般的に推理作品では、山場である真犯人や犯行の全容は物語の終盤まで秘匿されるケースがほとんどだ。ところが、「古畑任三郎」シリーズでは冒頭で犯人やトリックが明かされる。つまり、ネタバレ状態から始まって、古畑がどこに違和感を覚えたのか、そのトリックにいつ気がついたのかを楽しむという作品なのだ。
アメリカの人気ドラマで日本でも1970年代に放送された「刑事コロンボ」も同様の構成で物語が展開されており、本作が"和製コロンボ"と評されるのもこれが由来になっている。

主人公の古畑任三郎は、警視庁捜査一課で殺人事件を担当する刑事。わずかな手がかりや発言の矛盾を見抜く鋭い観察眼の持ち主で、数多の難事件を早期解決へと導いていくエリート刑事だ。
回りくどい言い回しで犯人のミスを誘うシーンなど随所にクセの強さを感じさせる飄々とした古畑を、より魅力的なキャラクターに昇華しているのが田村の演技力。ごく自然に演じながらも、ニヤリとする表情や仕草、セリフとセリフの間まで全てが古畑にズバリとハマっているのはさすがの一言だ。

また柔らかい物腰で常に紳士的に振る舞う一方で、いたずら好きで負けず嫌いという子供っぽい一面も持つ古畑。その犠牲者になっているのが、部下の今泉慎太郎(西村雅彦/現・西村まさ彦)だ。単純でおっちょこちょいな性格の彼は、古畑にとって絶好のからかい相手。2人の掛け合いや古畑が今泉のおでこを叩く様は本作品に欠かせないお約束だ。捜査で直接役に立つことはない今泉だが、これもある意味で名バディと言えるだろう。
そして古畑シリーズで見逃せないのが、古畑との緊迫感あふれる頭脳戦を繰り広げる豪華な犯人役だ。例えば第1シリーズとなる「警部補・古畑任三郎」だけでも、第2話の堺正章や第11話の桃井かおりなど、そうそうたる顔ぶれが並んでいる。
そんな日本の刑事ドラマ史に新たな金字塔を打ち立てた「古畑任三郎」シリーズが6月1日(木)より日本映画専門チャンネルで放送される。今は亡き名優の名演技とともに、古畑の活躍をたっぷりと楽しんでほしい。
文=安藤康之
放送情報
警部補・古畑任三郎(第1シリーズ)<デジタルリマスター版>
放送日時:2023年6月1日(木)17:25~ほか
放送チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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