愛のために罪を犯したのは誰か?吉高由里子×松下洸平×井浦新がリアルかつエモーショナルな演技を見せた「最愛」
2023.5.1(月)
なぜ殺人を巡るサスペンスはこんなに面白いのだろうか。2023年春ドラマの「風間公親-教場0-」も、単発ドラマから1話ごとに殺人事件が起きる連続ドラマになってより面白くなり、「相棒」などの推理ドラマも相変わらず高い人気をキープしている。見る人を引き付けるのは犯人が誰かということと、殺害の動機だ。誰かを殺してしまうほどの事情、一線を踏み越える時の気持ちとはどんなものか。もちろん倫理的にも法律上も殺人は許されないが、現実ではほとんどの人が経験することのないシチュエーションだからこそ、それを知りたくなってしまうのだろう。
2021年に地上波で放送された吉高由里子主演の「最愛」も、殺人を巡るサスペンスであり究極のメロドラマとして多くの視聴者の心を掴んだ。
吉高演じる梨央は、岐阜県・白川郷で白山大学陸上部の寮夫をしている父親と、幼い弟と共に暮らしていたが、東京の大学の薬学部を受験する間際、寮で"事件"が起こる。15年後、真田ウェルネスの社長として新薬開発を目指す梨央の元に、行方不明になっていた白山大学の大学院生・康介が山中で白骨死体となって見つかったという知らせが入る。

陸上部のエースで、高校生の梨央と相思相愛だった大輝を演じるのは松下洸平。大輝は警視庁捜査一課の刑事となり、康介の死体が発見されたことと、ほぼ同時期に康介の父親が東京で殺された事件との関連を捜査する。そして、15年前、理由がはっきりしないままに別れた梨央と再会。刑事と容疑者という立場で取り調べをした梨央は、昔とは別人のように冷たく、彼女のそばには「真田グループの番犬」と呼ばれる敏腕弁護士・加瀬(井浦新)がいた。
本作での吉高は、若き女性社長としてドレッシーな衣装を身にまとい、メイクもばっちり。大輝と加瀬という2人の男性にとって梨央が守りたい存在になるのは、その美しさからも説得力がある。同時に、吉高は、難病の弟のために薬を開発するという目標に向かって突き進みながらも、事件によって人生を狂わされてしまった梨央の悲しみを繊細に表現。特に、第5話で弟が警察に連行される場面では悲痛に満ちた演技で涙を誘う。この演技で第110回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演女優賞を獲得し「トレーニングかな?と思うぐらい、泣く場面が多かった」と語っている(受賞インタビューより)。
梨央はかなり複雑な境遇にあって抱えているものが多いのだが、そんな女性を実在する人物のように作り上げながら、弟や加瀬ら、親しい人と過ごす日常の場面では、気さくなキャラクターで知られる吉高の素も見えてくる。別人になりきるというより、役柄を自分に引き寄せるから、彼女の演技には嘘がないのだ。

松下も吉高に似て、役を自分に引き寄せるタイプの俳優だ。本作では、無骨な男っぽさを出してほしいというプロデューサーたちのリクエストに応え、捜査シーンなどでは刑事らしい硬派な表情を見せている。ただ、梨央に「好きやよ」と方言で告白する場面などには本人の素が出ていて、なんともキュート。そんな松下について吉高は「松下さんは自然な温もりがある人で、一緒にお芝居していて本当に面白かったです。現場では構えることなく、心をオープンにして新鮮な反応をしてくれる」と絶賛している。
井浦が好演する加瀬も、回が進むにつれ人柄が見えてきて、実は愛情深い男性だと分かる。梨央を巡って大輝とは対立するが、梨央に恋愛感情を抱いているかどうかは、はっきりしない。最終話まで謎を背負いつつ、梨央と真田家を献身的にサポートする姿は好きにならずにはいられない。
梨央と大輝、加瀬の3人を中心に、それぞれの人物に"最愛"の存在があったからこそ起こる悲劇を描く本作。康介の父親を殺したのが誰だか分からないままに殺人は連鎖し、衝撃のクライマックスへ突入する。殺人の動機は"愛"だったと判明するラストは切なさでいっぱいだ。
他にも梨央の弟を演じる高橋文哉、真田ウェルネスの副社長を演じる及川光博、週刊誌の記者役の田中みな実など、脇を固めるキャストも魅力的だ。
文=小田慶子
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