純で素直な佐野岳の魅力が爆発する！高杉真宙も共演した「仮面ライダー鎧武／ガイム」

2023.4.15(土)

若手俳優の登竜門として知られる平成仮面ライダーシリーズ。現在ドラマやバラエティで活躍している佐野岳も、同シリーズへの出演をきっかけにブレイクした俳優の1人だ。

大学生の時に「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞した佐野は、2012年に俳優デビュー。2013年には映画『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』で、映画初出演にして初主演を務めた。俳優として活躍する一方で、スポーツバラエティ番組「究極の男は誰だ!?最強スポーツ男子頂上決戦」で3度の総合優勝を果たすなど、高い身体能力を持つことでも知られている。

佐野がブレイクしたのは、2013～2014年に放送された平成仮面ライダーシリーズの第15作「仮面ライダー鎧武／ガイム」。巨大企業「ユグドラシル・コーポレーション」を中心にして造られた計画都市・沢芽市を舞台に、ライバルのアーマードライダー同士がバトルを繰り広げる。

沢芽市の若者たちはストリートダンスに夢中で、多くのダンスチームが存在し、他のチームとステージの取り合いになることもある。チーム同士の争いは、「ロックシード」と呼ばれるアイテムから「インベス」という名の怪物を呼び出し、怪物同士を戦わせる「インベスゲーム」で決着をつけていた。

佐野が演じる主人公・葛葉紘汰はかつて「チーム鎧武」に所属していたが、今は自立するためアルバイトに勤しむ毎日。しかし、ライバルである「チームバロン」によって苦境に立たされた仲間を救うため、「アーマードライダー鎧武」となって「インベスゲーム」で戦うようになる。

仲間思いで、純で素直な紘汰という人物は、佐野の演技によってイキイキと画面に映し出される。インベスがうろつく不思議な森に迷い込んだ時は不安が伝わってくる表情を見せ、インベスに襲われそうになった時は、驚きと焦りが入り混じった表情で逃げ出す。アーマードライダーに変身するための「戦極ドライバー」を手に入れた後に、変身ポーズを研究するコミカルなシーンなどもしっかりこなしている。

また、チームの仲間である呉島光実（高杉真宙）と会った時は、白い歯がキラリと輝きそうなほどの笑顔となり、光実が「アーマードライダー龍玄」に変身し戦っている時に必死の表情で戦いをやめさせようとするシーンは、見ていて胸が締め付けられるほどだ。

先に触れた映画初主演作『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』の舞台挨拶では、共演したイッセー尾形が佐野について「本当に素直で純粋」と語ったという。その持ち味は「仮面ライダー鎧武／ガイム」でも活きていて、佐野が演じる紘汰は子供にも大人にも愛される素直で好感度の高いキャラクターとなっている。本作の主人公・葛葉紘汰は、佐野にしか演じられないキャラクターと言っても過言ではないだろう。

物語が進むと紘汰や光実だけでなく、ライバルチームのリーダーたちもアーマードライダーに変身して戦うようになる。彼らの戦いの結末はどうなるのか、またその裏で陰謀を張り巡らせる者たちの目的は一体何なのか。佐野の演技と魅力、そして深まっていく物語をぜひ楽しんでほしい。

文＝堀慎二郎

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