「こども店長」で一世を風靡した加藤清史郎の成長した姿が凛々しい!「家なき子」で天才子役として名を馳せた安達祐実との共演も注目の映画「#ハンド全力」
2023.4.9(日)

熊本地震でハンドボールをやめてしまった高校生が、SNSで自身の投稿でバズったことを機に「#ハンド全力」のハッシュタグをつけた投稿で一躍有名になっていく――スポ根映画にSNSという現代ならではのエッセンスを加えた映画「#ハンド全力」は、ままならない現実を前にしてもがき、それでも前を向こうとする高校生の姿を描いた青春ドラマだ。

(C)2020「#ハンド全力」製作委員会
ハンドボールをやめてから無気力に過ごしていたマサオ(加藤清史郎)は、数年前の震災直後に撮影したジャンプシュートをしている"映える写真"をSNSにアップする。何気ない投稿だったにもかかわらず、瞬く間に「いいね!」数が増加。写真を最近のものだと勘違いしたユーザーたちから次々と応援コメントが寄せられた。これを見たマサオは、幼馴染みと共にハッシュタグ「#ハンド全力」をつけた投稿を開始する。一連の投稿は人気を集め、その人気ぶりを知った男子ハンドボール部はマサオをスカウト。最初はやる気を見せなかったマサオだが、廃部寸前の事態を乗り切るために、次第にハンドボールと向き合うようになる。
主演の加藤清史郎にとっては、実に7年ぶりの映画主演となった本作。「こども店長」として一世を風靡した彼も、今では凛々しい青年に成長した。それは精悍な姿が目を引く外見だけでなく、俳優としても一皮むけたと言えるだろう。本作の公開に先立って、「高校生をリアルタイムで演じるのもこれが最後だったので、大切な作品になりました」とイベントで語った加藤。大人と子供の間という微妙な年代である高校生たちのリアルな感情が、スクリーンに広がる加藤の繊細な演技から伝わってくる。

(C)2020「#ハンド全力」製作委員会
本作はスポ根作品の形を取りながら、実は震災という重いテーマがその根底に流れている。自分ではどうにもならない"何か"によって、夢や自身の願いなど何かを諦めなければならなかったという無力感や苦い思いは、現代の若者たちの共通項ではないだろうか。そんな若者たちに課せられた宿命さえも加藤は役として、そして同世代の人間としてしっかりと背負い、カメラがそれを緻密に写し撮る。そんな加藤演じるマサオが現実と向き合い、「どうにもならないものを、どうにかしよう」と口にするとき、本作は他のスポ根青春ものとは違う輝きを放つはずだ。

(C)2020「#ハンド全力」製作委員会
そんな高校生たちを支え見守る大人たちには、確かな存在感を持つキャストたちが名を連ねている。中でも目を引くのは、女子ハンドボール部の顧問役を演じる安達祐実だ。厳しいながらも生徒のことを考えて寄り添う彼女の姿が、場の引き締め役になっている。主演の加藤が「こども店長」なら、安達も天才子役として名を馳せた人物。2人の共演シーンには、何か妙な感慨を覚えることだろう。
震災、スポーツ、SNS、そして青春という、一見相容れない要素を見事にまとめた本作。青春映画らしい高校生たちの輝きとリアルを味わいつつ、ふと社会の一面について考えさせられるような作品に仕上がっている。
文=本永真里奈
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