妻夫木聡が切に体現する医師の葛藤と想い――映画「感染列島」で描かれる未曾有のウイルスの恐怖
2026.3.26(木)
2020年初頭から2023年にかけて、世界を席巻した新型コロナウイルス。誰もが経験したあの不安、あの混乱を、予言するかのような映画があった。2009年に公開された「感染列島」だ。
主演は妻夫木聡で、東京都いずみ野市立病院で働く救命救急医・松岡剛を演じている。未知のウイルスとの戦いの中で、患者を救えないことへの無力感や葛藤、また、医師としての責任や想いなどを、妻夫木はその演技力で余すところなく体現している。ここでは本作での妻夫木の演技について見ていきたい。
■妻夫木聡の演技でじわじわと高まっていく、パンデミックへの恐怖
(c)2009映画「感染列島」製作委員会
物語の当初、病院は平穏な様子で、松岡が治療を終えた老夫婦と笑顔でやり取りしている様子が映し出される。松岡が患者を思いやる親切な医師であることが伝わってくるシーンだ。
だがその直後、怪我をした急患などに混じって、発熱した男性患者が病院を訪れる。診察したのは松岡で、症状からはインフルエンザが疑われた。キットによる検査は陰性だったが、その患者を始まりとして、パンデミックが日本に広がっていくことになる...。
翌日、松岡が病院に行くと、発熱した男性患者の容態は悪化していた。さらには男性の妻を皮切りに、次々と新たな発熱患者が運び込まれ、一気に院内は混乱に陥る。最初の男性患者は処置の甲斐なく死亡。その時の松岡の心情を、妻夫木は演技で痛いほどに伝えてくる。キット検査が当てにならなかったことへの驚きと焦り。男性患者が亡くなったことを妻に伝える時の、震える声。
マスクとゴーグルをつけていても、松岡のやるせなさや無力感が、その瞳と声ににじみ出ている。同時に、そういった妻夫木の演技によって、今までにない恐ろしい何かが始まろうとしている状況が、じわじわと伝わってくる。
■苦難の中でも前に進む医師の想いを体現した妻夫木の好演が光る
(c)2009映画「感染列島」製作委員会
困難を極める未知のウイルスとの戦いの中で松岡が必死に治療に当たるさまを、妻夫木は丁寧かつ真摯に体現していく。ともに治療にあたっていた医師が死亡した時には、病院の屋上でやりきれない表情で佇み、感染者に優先順位を設けるトリアージが必要となった時には、何とかしようと必死に食い下がる。
物語の中で、松岡は語る。「もうこれ以上、誰も死なせたくないんです」。そんな松岡の想いを、それぞれのシーンで体現する妻夫木の演技はさすがのもので、その姿や映像からは、未曽有のウイルスが広がる中での不安や葛藤がリアルに感じ取れる。
特に印象的なのが、かつて松岡が通っていた大学で助手を務めていた医師・小林栄子(檀れい)とのやり取りだ。小林はWHOのメディカルオフィサーとなっていて、いずみ野市民病院で指揮を執る。お互いに考え方が違い、ぶつかり合うこともあるが、小林が長野に転任する時に、松岡はかけがえのないものの存在を実感しているような表情で小林を抱きしめる。過酷な状況下でも、いや、そんな状況だからこそ、失いたくないもの。そんな想いが松岡の表情に現れていて、ついホロリとしてしまう。
果たして、新型ウイルスの治療法は見つかるのか。松岡ら医師たちは、大切な人を守れるのか。強い意志を持って未曽有の事態と戦った人々の生きざまを、最後まで見届けてほしい。
文=堀慎二郎
放送情報
感染列島
放送日時:2026年4月25日(土)15:20~
チャンネル:WOWOWシネマ(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
出演:妻夫木聡 檀れい 国仲涼子 田中裕二 池脇千鶴 カンニング竹山 光石研 キムラ緑子 嶋田久作 藤竜也 佐藤浩市
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