三谷幸喜ワールドで菅田将暉の個性が炸裂!二階堂ふみ、神木隆之介ら共演「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」
2026.2.25(水)
笑って、感動して、ついホロリとしてしまう。そんな心に残る作品を創り続け、日本のエンターテインメントを支えてきたヒットメーカー・三谷幸喜。舞台はもちろん映画、ドラマなどでも話題作を提供し続けてきた三谷が、民放のゴールデン・プライム帯で25年ぶりに脚本を手掛けて注目を集めたドラマが、2025年放送の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」だ。
同作は1984年の渋谷を舞台に、個性あふれる登場人物たちが織りなす青春群像劇で、三谷自身の経験を基にして作られたという。主演を務めたのは菅田将暉。演劇に情熱を注ぐ演出家志望の青年・久部三成を演じている。さらに二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波といった豪華俳優陣が名を連ね、混沌とした渋谷の一角に集った者たちの人生の一幕を紡ぎ出す。
菅田は2022年放送の「鎌倉殿の13人」以来、3年ぶり2度めの三谷作品出演となる。「鎌倉殿の13人」で熱演を見せた菅田は、同作ではどんな演技を見せたのだろうか?
■舞台演劇さながらの強烈な個性を魅力に変えた菅田将暉の底力

物語は、久部が所属する劇団「天上天下」の面々と揉めている場面から始まる。目を剥き、声を荒らげて劇団員と言い合いをする久部の姿は、アーティストらしい尖った印象だ。「これが演劇なんだよ!」と叫ぶシーンに至っては、絵に書いたような"唯我独尊"の人物に見える。
この争いが原因で、久部は劇団から飛び出すことに。行くあてもなく街をさまよい、神社で膝を抱えてすすり泣いたり、バーでぼったくられたりと、勢いのあった冒頭とは打って変わって哀れで、情けないことこの上ない姿となる。

そんな久部を見て感じるのは、表情やリアクションが舞台劇のようにはっきりしていること。わかりやすい上に"圧"があり、久部の感情が画面全体を使って強く訴えてくるかのようだ。
他の人物も時として演劇を見ているような印象を受けることがあるが、久部は終始そのような印象で、それが強烈な個性となっている。久部が演劇を愛してやまない人物であることが、舞台さながらのセリフ回しやリアクションで表現されている。久部の個性をわざとらしく感じさせず、存在感があって、愛すべき人物に仕上げた菅田の演技とセンスには感服するほかない。
■熱くて泣ける!随所に散りばめられた感動シーンでも、菅田の演技力が光る

劇団を飛び出した後、久部はひょんなことから裏通りにあるストリップ劇場「WS劇場」で働くことになる。風営法が改正されストリップの上演が難しくなったため、久部は劇場関係者の協力を得て、自らが愛してやまないシェイクスピアの上演を画策する。

三谷作品らしく、多くの紆余曲折や障害が久部の前に立ちはだかるが、最高の劇を目指して邁進する久部は目覚ましい活躍を見せる。例えば第3話では、配役が気に入らないと文句を言うお笑い芸人を、熱のこもった声とまなざしで説得。第4話で、今はライバルとなった「天上天下」の主催者がさげすむような言葉を吐いた時には、久部は声を荒らげ、WS劇場のメンバーたちをかばうように反論する。そんな久部の姿にはグッと来るし、その圧と熱につい涙腺が緩んでしまうほどかっこいい。菅田の熱のある演技には、本作に散りばめられた三谷作品ならではの感動だけでなく、視聴者を作品そのものに引き込む魅力がたっぷりと満ちている。

果たして久部が立ち上げた劇団は成功するのだろうか。WS劇場は久部が目論むような、渋谷の文化の発信地となれるのだろうか。菅田をはじめ、名優たちの渾身の演技を味わいながら、演劇への情熱とコメディが絶妙に融合した同作を、ぜひ最後まで楽しんでほしい。
文=堀慎二郎
放送情報
もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう
放送日時:2026年3月2日(月)12:10~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合があります
出演:菅田将暉 二階堂ふみ 神木隆之介 浜辺美波 戸塚純貴 小林薫 ほか
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