羽生善治九段の強さが際立つ!棋戦トーナメントでの連覇の記録を紹介!
2026.2.19(木)
防衛戦の番勝負で挑戦者に勝ち越せば良いタイトル戦と比べ、トーナメント戦で一度でも負けたら連覇の途切れる棋戦の連続優勝は当然ながら難易度が高い。今回はベテラン棋戦、若手棋戦を除く一般棋戦の連覇について見ていこう。
まずは各棋戦において連覇に必要な勝数を確認したい。最初の優勝についてはトーナメントのどの位置から出てくるかによって異なるが、優勝した次の回については最も上位のシード権が得られるため決まっている。
まず朝日杯は16人の本戦トーナメントのため、連覇には4勝が必要。銀河戦については本戦ブロックの最終戦から登場となるため、本戦ブロックで1勝、決勝トーナメントで4勝の計5勝だ。NHK杯将棋トーナメントは2回戦からの登場で、こちらも5勝が必要。将棋日本シリーズは活躍上位の棋士が12人選抜と最も少ない。前回優勝者は2回戦から登場のため、優勝には3勝が必要だ。
朝日杯将棋オープン戦は今期が19回目。最多の連覇は羽生善治九段の3回で、第7回から第9回に掛けて12連勝している。ちなみに藤井聡太竜王・名人は第11回と第12回で連覇しているが、第11回は新四段だったので最も下からの登場。10連勝で初優勝し、第12回で負けるまでに16連勝を果たしている。
銀河戦は連覇が少ない棋戦になっている。第8期から公式戦となり、現在は第34期だが、連覇したのは第8、9期の羽生と、第31、32期の丸山忠久九段だ。藤井は第30期から4期連続決勝に進出しているが、連覇経験はない。冒頭で触れたように必要な連勝数は次のNHK杯戦と変わらないのに、違いがあるのは不思議なところだ。
NHK杯は今期が第74回と最も歴史が長い。羽生が第58回から第61回まで4連覇。次の第62回では決勝で敗れて連覇がストップしたが、この間は実に24連勝。若手棋戦を含めた全体の連覇記録でも、トーナメントではこれが最高記録だ。羽生は通算10回で唯一の名誉NHK杯の資格も持っており、あらゆる記録を塗り替えていく藤井でも、NHKでの羽生を抜くのは簡単ではないだろう。
将棋日本シリーズは藤井の優勝で幕を閉じた前期が46回目。参加人数そのものが少ないため連覇した棋士は多いが、最多の連覇は意外にも3回で第14回~第16回で優勝した郷田真隆九段となっている。他の棋戦で常に名前の出ている羽生は、連覇が一度のみ。優勝回数も5回と、より勝数の必要なNHK杯と比べて結果が出ておらず、相性が悪いのかもしれない。
持ち時間の短い早指しトーナメントだが、やはり実績十分の棋士の名前が続く。秒読みでの強さが要求されるため、比較的若手のチャンスが多いとも言われるが、そうなると丸山の銀河戦最年長優勝&連覇の価値がお分かりだろう。
文=渡部壮大
放送情報
J:COM杯特別インタビュー ~羽生善治九段が語る子ども将棋大会への想い~
放送日時:2026年2月26日(木)11:45~
放送チャンネル:囲碁・将棋チャンネル (スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合があります。


