俳優デビューから30周年...名優ソ・ジソブの"出発点"を担った監督との再タッグが叶った2022年のドラマ「ドクター弁護士」
2026.2.19(木)
韓国のみならず、日本においても高い人気を誇るソ・ジソブが、今年で俳優デビュー30周年を迎える。1990年代半ばにモデルとしてキャリアをスタートさせた彼の独特の哀愁や、どこか陰のあるミステリアスな佇まいは、年齢を重ねるごとに深みを増しているようだ。
(C) 2026 Disney and its related entities
そんな円熟味を増すソ・ジソブのアニバーサリーイヤーにぜひ見返したい一作が、彼のデビューのきっかけとなったイ・ヨンソク演出による、医療と法廷を掛け合わせたドラマ「ドクター弁護士」(3月6日(金)よりKNTVにてTV初放送)だ。
ソ・ジソブが演じるのは、次期外科部長への道を歩んでいた天才外科医でありながら、仕組まれた不正手術によって医師免許を剥奪され、全てを失った男ハン・イハン。その後、彼は真実を明らかにするため医療訴訟専門の弁護士へと転身。多くの患者の命を救っていた男が一転、富と権力に渦巻く巨大組織に立ち向かう。
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白衣からスーツへという外見の変化もさることながら、それ以上に大きいのは彼の内面の深化だ。序盤、医師として手術室でメスを持つ凜とした姿と、数年後に法廷で証人を追い詰めるミステリアスな弁護士の姿には大きなコントラストがある。この2つの専門職を演じ分けるにあたり、ソ・ジソブは徹底した準備を重ねたという。専門用語が飛び交う膨大なセリフを完璧に消化しつつ、表情や佇まいでも言葉以上のものを語っている。
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手術シーンで見せる器用な"手"の演技には、彼の繊細な表現力が細部まで宿る。不当な権力によって地獄を見た男が巨悪に立ち向かう姿は、眉間のしわや背中の角度一つとってもその胸に積もる悔恨や"失われた時間"を思わせ、観る者の感情を揺さぶるのではないだろうか。一瞬の視線の動きや"間"で、役のためらいと複雑な想いを伝える芝居も、30年のキャリアで磨かれた技術だろう。
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物語の大きな要となるのは、イハンの元婚約者であり、医療犯罪担当の検事となったソギョン(イム・スヒャン)との関係だ。
イハンが嵌められた不正手術により亡くなった患者というのが、ソギョンにとってたった一人の肉親だった弟のソクチュである。弟の命が奪われたと思い込み、イハンへの憎しみを募らせた彼女もまた検事となり、互いに法廷で再会を果たすことに...。かつては愛し合った2人だけに、戸惑いを隠しきれず、互いの葛藤が手に取るように伝わってくる。複雑に感情を交錯させる彼らの様子は観る者の胸を締め付けるだろう。
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さらに強烈なインパクトを残すのが、謎めいた企業家ジェイデン・リー(シン・ソンロク)の存在だ。成功のためなら手段を選ばない冷徹さと、どことなく危ういカリスマ性を漂わせるジェイデン・リーは、物語に不穏な影を落とす。内側に感情をため込むハン・イハンとの対比によって物語にスリリングな緊張感が生まれ、2人が対峙するシーンでは手に汗握る心理戦が繰り広げられる。
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医療現場の緊迫感と法廷での頭脳戦を行き来しながら、ドラマはイハンが失った名誉と自分自身を取り戻すまでを描く。ソ・ジソブの魅力は、弱さを抱えた人間のリアルに寄り添う作品とも相性がいいとも言えそうだ。30年の歳月で培われた静かな熱と説得力が、ハン・イハンという役に血を通わせているように思え、"もう一度立ち上がること"の意味を考えさせられた。
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文=川倉由起子
放送情報
ドクター弁護士
放送日時:2026年3月6日(金)20:00~
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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