佐藤浩市、渡辺謙、吉岡秀隆ら名優が体現したのは、原発事故に挑む職員のリアルな姿...映画「Fukushima 50」
2026.1.28(水)
2011年3月に日本を襲った未曾有の大災害、東日本大震災の発生から、まもなく15年が経とうとしている。家屋の倒壊、インフラの喪失、大津波。さまざまな災害の中で、後世まで大きな影響を及ぼす危険をはらんでいたのが、福島第一原発における事故だ。
最悪の場合、東日本に人が住めなくなる――そんな危機的状況に敢然と立ち向かった原発職員の戦いを、事実をもとに映像化したのが映画「Fukushima 50」(2020年公開)だ。原作は、ノンフィクション作家・門田隆将の著書「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」で、当時の福島第一原発での混乱と苦難を仔細に描き出している。
(C)2020「Fukushima 50」製作委員会
キャストも豪華で、佐藤浩市と渡辺謙のW主演を始め、吉岡秀隆や佐野史郎、火野正平、安田成美といった、日本屈指の俳優が名を連ねている。ここでは佐藤、渡辺、吉岡の3人について見ていきたい。
■危険と隣り合わせの現場を指揮する当直長を佐藤浩市が熱演
(C)2020「Fukushima 50」製作委員会
佐藤が演じるのは、第一運転管理部・当直長の伊崎利夫。壁一面に計器が並んだ中央制御室で、数値を見ながら原発の状態を把握し、正常かつ安全な運転がなされるよう指揮する責任ある役職だ。
物語は地震発生から始まり、大きな揺れに中央制御室は混乱に陥る。伊崎ら作業員の戦いも、そこから始まる。津波が原因で電源が喪失した時には、伊崎は蒼白となって視線を泳がせ、格納容器の圧力を下げるベントを開くためのメンバーを募る時には、重苦しい表情となる。そういったシーンでは佐藤の熱演によって、現場の緊迫感と、危険と隣り合わせの状況がストレートに伝わってくる。
ベントを開けに行った者が帰還した時の歓喜の表情や、家族の名前が書かれたメモを見つめる時の虚ろなまなざしなど、伊崎の人間味が感じられるシーンも随所にある。そういったシーンを見るにつけ、仲間を、人々を守るという伊崎の強い想いが伝わってきて、思わず胸が熱くなってしまう。
■本店、政府の横槍と安全確保の間で苦闘する所長を、渡辺謙が迫真の演技で魅せる
(C)2020「Fukushima 50」製作委員会
渡辺が演じるのは福島第一原発の所長・吉田昌郎。吉田は緊急対策室からさまざまな方面に指示を出すが、事態は思うように進まない。非常電源が停止した時は、どうすべきか焦燥に駆られた様子を見せ、原子炉を冷却するために消防車を使うと決めた時は、険しい表情で声を荒げる。
所長としての立場もあって、吉田には、伊崎とはまた違った苦難が立ちはだかる。現場を考慮しない、電力会社と政府からの理不尽な指示だ。ベントを開こうという時に、首相が視察に行くから開くなと指示が来たり、海水を冷却水として注水すれば、それを止めろという。そのたびに吉田は、苛立ったような表情を見せ、怒りを露わにする。そんな吉田の姿からは、伊崎と同じく、メルトダウンを止めたいという必死さ、また本店と政府への憤りが痛いほどに伝わってくる。それをスクリーンの中で切に体現する渡辺の演技には、感服するほかない。
■作業員としての心意気と家族への想いを絶妙の演技で体現した吉岡秀隆
(C)2020「Fukushima 50」製作委員会
吉岡が演じるのは、福島第一原発 5・6号機の当直長・前田拓実で、5・6号機が安定したため伊崎の応援に駆けつける。1号機を10年間担当していたため、バルブの位置なども頭に入っており、ベントを開く2番目のメンバーに名乗りを上げる。
「1号機に育てられた」と語る前田には、作業員としての心意気を感じるし、防護服を着る時に指輪を外し、またはめ直すシーンなどは、家族への想いがこもった絶妙な表情を見せてくれる。そんな吉岡の演技からは、立場は異なれど伊崎や吉田と同じく、原発や人々、家族を守りたいという想いが強く感じられ、見ていて胸が締め付けられるようだ。
(C)2020「Fukushima 50」製作委員会
さまざまな想いを胸に事故に挑んだ作業員たちの力で、最悪の事態は免れる。「Fukushima 50」という言葉は、原発の被害を止めるために現場に残った50名の作業員に、海外メディアがつけた呼称だ。その呼び名の通り、佐藤、渡辺、吉岡はもちろん、他の俳優たちの演技からも、災害に立ち向かった人々の苦難や想いがリアルに伝わってくる。
本作は福島第一原発で起こったこと、それに命を懸けて立ち向かった人々がいたことを、再認識するにふさわしい作品と言える。東日本大震災発生から15年目を迎える今だからこそ、ぜひ観てほしい作品だ。
文=堀慎二郎
放送情報
Fukushima 50
放送日時:2026年2月2日(月)2:00~、2月7日(土)10:30~
チャンネル:衛星劇場(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
出演:佐藤浩市 渡辺謙 吉岡秀隆 緒形直人 火野正平 吉岡里帆 斎藤工 富田靖子 佐野史郎 安田成美
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