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大河初主演・仲野太賀、兄・豊臣秀吉役の池松壮亮を「本当の兄のように甘えてしまっています」と振り返る【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

2026.1.1(木)

大河ドラマ「豊臣兄弟!」で主演を演じる仲野太賀
大河ドラマ「豊臣兄弟!」で主演を演じる仲野太賀

2026年1月4日(日)にスタートする大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK総合ほか)。仲野太賀演じる豊臣秀長とその兄・秀吉(藤吉郎/池松壮亮)の戦国時代におけるサクセスストーリーを、八津弘幸(『半沢直樹』など)の脚本でエネルギッシュに描く。

第1回「二匹の猿」では尾張国(現在の愛知県)で小一郎(のちの秀長/仲野太賀)とその母、姉、妹たちが貧しくギリギリの生活をしているところへ、8年ぶりに兄の藤吉郎(のちの秀吉/池松壮亮)が帰ってきて、織田信長(小栗旬)の家来になったと告げる。そして、小一郎には実家を出て自分の家来になれと迫る。

大河ドラマ初主演を果たした仲野に、本作での役柄や、池松壮亮、白石聖、小栗旬ら共演者とのエピソードを語ってもらった。

大河ドラマ「豊臣兄弟!」
大河ドラマ「豊臣兄弟!」

(C)NHK

――『豊臣兄弟!』の小一郎こと秀長をどんな人物として捉えていますか?

「一般的には『天下人の兄を一歩下がって支える名補佐官』というイメージがあると思います。しかし、そうなる前の秀長に関しては、歴史にもあまり記録が残っておらず、若い時代の役作りは難しかったですね。補佐官的なイメージに縛られて秀長の行動に制限をかけていくと、どんどん役が小さくなってしまう気がして、そこがすごく悩みどころではありました。ただ、小一郎は農民として生まれ、貧しいながらも幸せに暮らしている。それでも、武士との階級の差や、無力な自分自身への葛藤に悩まされることも。彼のアイデンティティの根底を見つめることで、能動的に演じられるヒントがあるように思えました」

――農民から関白となった秀吉がすごかっただけでなく、その成功は弟・秀長の存在と能力があったからだということが、兄弟の若い頃から描かれるわけですね

「兄の秀吉はすごい情熱を持って成り上がり、天下を統一した人で、彼にしか見えない景色があったと思いますが、その補佐をしていた秀長にはきっと違う景色が見えていたはずです。秀吉や信長や家康のような天下人は100人に1人のカリスマだったと思いますが、秀長はどちらかというと、そうではない99人側。秀吉についていく家臣や市井の人々の気持ちなど、秀長だからこそ見えていた景色があった点は、演じていく上でとても大事にしたいと思いました」

仲野太賀演じる小一郎(秀長)と直(白石聖)とのロマンスも気になるところ!
仲野太賀演じる小一郎(秀長)と直(白石聖)とのロマンスも気になるところ!

(C)NHK

――秀長は母親のなか(坂井真紀)には「自分の気持ちを押し殺すタイプ」と評され、妹のあさひ(倉沢杏菜)には「ただの臆病者」と言われたりしますね

「苦楽を共にしてきた家族が小一郎の一番の理解者というのは間違いない。姉の『とも』(宮澤エマ)も含め、小一郎を支えてくれる存在ですね。家族でのシーンは和気あいあいとしていて、坂井さん、宮澤さん、倉沢さんの『豊臣ファミリー』が作品を包んでくれています。皆さん、本当に素敵なんです。それぞれでアイデアを持ち寄ったり、こんなにも献身的に一つひとつのシーンを撮影していく過程は、幸せとしか言えません。家族での撮影は僕の癒しになっています」

大河ドラマ「豊臣兄弟!」
大河ドラマ「豊臣兄弟!」

(C)NHK

――女性の登場人物ということでは、白石聖さん演じる直(なお)とのロマンスも展開します。直は尾張中村の土豪の娘で、小一郎の幼なじみという設定ですね

「小一郎は壁にぶつかって立ち止まったり、後退したり悩んだり...まさに『自分の気持ちを押し殺す』人ではありますが、直はその気持ちを瞬時に見抜いて理解し、そして背中を押してくれる。小一郎が戦国の世に巻き込まれ農民から侍になっていく中で最も自分らしくいられる場所であり、より侍として成長させてくれる人でもあり、とても大きな存在です」

――白石さんとの共演はいかがでしたか?

「白石さんと一緒にお芝居をするだけで、いかに誠実に役と向き合っているかが手に取るように分かりました。毎シーン毎カット、これでもかというぐらい高い集中力で、伝わってくるものがすごかった。相手が白石さんじゃなかったら、こうはならなかったという僕の表情がたくさん引き出されていると思います。見てくださる皆が好きになるような直を、みずみずしく演じられています」

大河ドラマ「豊臣兄弟!」
大河ドラマ「豊臣兄弟!」

(C)NHK

――藤吉郎(秀吉)役の池松壮亮さんとは、兄弟の役を演じる上でどんな話をされていますか?

「池松さんは、秀吉のように明るく、カリスマ性がある人。現場を和やかにし、良い空気を作ってくださるので、本当の兄のように甘えてしまっています。作品についてもいろんな意見を交わしています。現代の人に戦国時代の物語を伝えるには何をすべきなのか、豊臣兄弟だからこそ表現できることは何なのか、秀長とはどういう存在なのか。共に頭を巡らせながら話すことで、見えてくることがたくさんあります。これまで秀吉の物語は数多く作られてきましたが、今回は視点を変え、秀長が主役になる。それは今の時代では共感性が高いものになり得るし、たくさんの人に共感してもらえる兄弟の話にしたい。それでいてエンタメとしてしっかりと熱のあるものにしようと話しています」

――確かにエンタメ性が高く、第1回では藤吉郎と小一郎が打ち合うアクションシーンもありますね。渡邊良雄監督いわく「サブタイトルが『二匹の猿』というように、非常に活動的でエネルギーがほとばしっている殺陣」ということでしたが、かなり練習して演じたのでしょうか?

「せっかく大河ドラマで殺陣をやるからにはと、クランクインの前からかなり練習しました。池松さんも映画などで殺陣やアクションの経験があるので、藤吉郎と小一郎がケンカする場面では『こういう動きがいいんじゃないか』とか、兄弟ならではの表現を入れ込みながら演じました。また、合戦シーンなどのために練習した乗馬が、気づいたら大好きになっていて。やればやるほど、奥が深い乗馬の魅力の虜になっています。今となっては撮影の合間に稽古に通うことが、一番の楽しみになっています」

大河ドラマ「豊臣兄弟!」
大河ドラマ「豊臣兄弟!」

(C)NHK

大河ドラマ「豊臣兄弟!」
大河ドラマ「豊臣兄弟!」

(C)NHK

――小一郎が仕えることになる織田信長役の小栗旬さんとの関係はどうですか?

「小栗さんの信長は、もう言葉にするのもはばかられるぐらい怖いです(笑)。こんなにも説得力を持って信長を演じられる人は他にいないのではないでしょうか。ご一緒していて日々感じるのは、どうしてこんなにも自分自身に厳しくストイックでいられるのであろうと。おそらく信長役を引き受けてくれた時点で、相当な覚悟を決めてこの現場に臨まれていらっしゃると思います。そういった作品に対する姿勢、人間としての器や厚みに対して、本当に尊敬しています。そして、後輩の僕たちには期待を掛けてくれて、カメラの外ではすごく優しい。まさに、この『豊臣兄弟!』の精神的な柱です」

大河ドラマ「豊臣兄弟!」
大河ドラマ「豊臣兄弟!」

(C)NHK

――最後に、秀長役を通して視聴者にどんなことを伝えたいですか?

「第1回から第2回の小一郎はすごく葛藤していて、これまでは家族と一緒に農民として畑を耕しながら自給自足の生活を送っていくことが幸福でしたが、戦国の世においてなかなかそうはいかず、村を野盗に襲われるなどして『ただ平和に暮らしたかっただけなのに』という熱い思いが込み上げてくる。そういうエネルギーを生き生きと表現できていたら、ただ『兄に振り回される弟』という受け身な役柄ではなく、物語を推進するパワーになれるのかなと...。戦乱の中にいながら、いかにみんなが争わずに笑って生きられる世の中を作るかということが小一郎の願いで、それは本当に素敵なことですよね。今、世界を見渡しても争いは絶えないし、それは人間が繰り返すことかもしれません。でも、もし小一郎みたいなリーダーがいてくれたら、もっと平和な世になるのかなと、演じながら、そんなことを想像しています」

取材・文=小田慶子

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放送情報

大河ドラマ「豊臣兄弟!」
放送日時: 2026年1月4日(日)20:00~ 
※初回15分拡大版 ※毎週(日)20:00放送
チャンネル:NHK総合ほか
出演=仲野太賀、池松壮亮、吉岡里帆、浜辺美波、白石聖、坂井真紀、宮澤エマ、大東駿介、松下洸平、山口馬木也、宮﨑あおい、小栗旬ほか