沢城みゆき 2025年は"〇〇日記"な1年、TVアニメ『違国日記』インタビュー
2026.12.28(日)
TVアニメ『違国日記』(TOKYO MX、ABCテレビ、BS朝日、AT-X)が2026年1月4日(日)より放送される。
本作は、人見知りの小説家・高代槙生と、槙生の姉夫婦の葬式で両親を亡くした姪の田汲朝の思いがけずはじまった同居生活によって、静かだった槙生の日常は一変。両親を亡くし居場所を見失った朝が、はじめて感じる孤独の中で、母とはまるで違う"大人らしくない"槙生の生き方に触れていく年の差同居譚。
今回は、槙生を演じた沢城みゆきにインタビュー。作品に抱いた印象や、2025年の彼女の日々について語ってもらった。
――原作を読んでの印象は?
「オーディションのお話をいただいた時に原作を拝読して、読むのにカロリーが必要ではあるものの、なかなか読み進める手を止めることができないような感じで、丁寧に読みました。1巻だけ読んで、キャラクターを把握できる作品ではなかったので全巻読んでからのエントリーとなり、今まで受けたオーディションの中でも最もハイカロリーだった印象があります」
――読み進めていく中で、槙生というキャラクターのイメージは変わっていきましたか?
「朝に対しては、大人として世の真理を言うように、格言めいた言葉を自分の実感を持って伝えていく一面がある一方で、あれが別に彼女の芯ではないと感じました。一見、すごく立派な人に捉えられてしまうキャラクターなんですけど、朝を勢いで引き取ってしまってその翌日に起きて自室を出た時、ばったりと家の中に人がいる状況になった時に"あっ"て声がでたあの瞬間が、まさに槙生なんだろうなと。そこを大切に、神格化しすぎないようにしました。"人と同じことが、どうして私はできないの?"みたいな、どうしようもない孤独の中で社会と折り合いをつけている人というのが核にあるのかなとも思いました」
――そんな槙生に共感はできましたか?
「正直なことを言うと読み進めていくうちに、私は槙生から気持ちが離れて、どっちかっていうと実里の言い分に共感できたんですよね。自分もお姉ちゃんなので、わかるなぁと思い。読了をした時には"まずいぞ、槙生と友達になれるだろうか"って困ったなぁと思いながら、もう1回出会い直そうと、2周目に入っていきました」
――なるほど
「素直な読後感で言えば、私自身のお姉ちゃんとしてのエンジンが作動してしまっていたので、槙生がとうとう自分で口にしなければならなかった"あなた(実里)なくして、私は物書きになり得ただろうか"っていう吐露に"そうですよ!妹だからですよ"って思っちゃったんですよ(笑)。
ただ、槙生を見て気付かされたこともあって。それは、思うように生きるとか、自分を通すって剣を抜いて戦うような作業だと思っていたんですけど、息をするように言っていいことなんだなってことでした。生きていく上で空気がないと生きていけないのと同等に、自分の意見をきちんと口にして生きていっていいんだなと。日本に住んでいる私から見たらカッコよく見えちゃうけど、ワールドスタンダード的には、このくらいの人もっといるのかなとも思いましたね」
(C)ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会
(C)ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会
――そもそも原作人気の高い「違国日記」。これをアニメにすると聞いた時、どのように思いましたか?
「勇気のある人がいたものだ、と(笑)。というのも、漫画という媒体を最大値生かした作品だと感じたのでなので、これをメディアミックスするって"どうするの?"って思ってしまいました。人の肉声が入っちゃうと壊れちゃうセリフもいっぱいあるけどな......って肉声の怖さみたいなものを感じました」
――その中で、こだわった部分は?
「とにかく、なるたけ"みゆき"にならないように、槙生100%、なんなら120%でやらないとアニメ化の意味がないなと思いました。何度も原作を読み返して"みゆき"が排除された状態の中に、槙生の細胞を入れ込み、自分の癖がふわっと乗っかる日が来ないように、と。それから、槙生と朝って、母子関係にすり替わりがちな2人ではありつつ、実際は母子関係からは1番遠いところにいる2人なので、私のルーティンの中にある母親業によりついてしまった筋力も排除しないといけないなと。日々の癖が香ることがすごく怖かった。今収録を終えてみて、原作を手放してアニメのスタッフ、キャストで紡ぎ直した違国日記が、視聴していただいた方にどう届くのか、ドキドキしているところです」
――恐怖というものからは、どうやって乗り越えたのでしょうか?
「思いつく限り準備して...。なにより昔からご一緒させていただいてきたキャストの皆さんに支えられたから、なんとか肉声の入った槙生が成り立っていったように感じます。風子ちゃんの朝にも本当に助けられました」
――『違国日記』というタイトルにちなんで、ご自身の1年間に「〇〇日記」と付けるなら?
「今年は久々の"自分日記"でしたね。最近は子どもの日記ばっかりつけてきたんですけど、自分の日記もちょっとつけられるような、1年だったと思います。舞台、朗読劇に立たせていただいたりする時に、ワークショップにちゃんと行くとか、本読みを丁寧にプロの方とやって深度を深くしていくとか、自分にも挑戦があった、沢城さんのことを私が少しやってあげられた1年だったなと思います。あと1ヶ月に1回歌舞伎座へ行くことができて、観劇する機会を設けられて。ちっちゃなみゆき日記をつけられました」
――そこからの2026年は、どんな1年にしたいでしょう?
「2026年は、ご縁をいただきまして、10年以上ぶりに舞台復帰させていただくことになりました。それの準備をしながら、子どものことを取りこぼさないようにするって"そんなことできるのかな"って思ってる感じですね(笑)。でも恐れは置いていって、ワクワクだけを持っていきたいです」
(C)ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会
文=於ありさ
TVアニメ『違国日記』オリジナル・サウンドトラック
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PV
■PV 第2 弾公開!
■PV 第1 弾公開!
■ティザーPV 公開!
公式X:@ikoku_anime
公式Instagram:@ikoku_anime_official
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