"もしがく"が話題の菅田将暉の俳優としての存在感...シム・ウンギョン、鈴木亮平、菅原小春らジャンルや国を超えた豪華キャスト集結の「火星の女王」
2025.12.10(水)
1980年代の渋谷を舞台に若者たちの群像劇を描き、最終回に向けて物語が盛り上がりを見せる"もしがく"こと「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」。演劇に情熱を燃やす演出家の主人公を菅田将暉が演じている。
豪華な出演者たちをまとめるような存在感を放つ彼が、同じく錚々たる出演者の中でメインキャストの一人として名を連ねる注目作が、NHKの放送100年特集ドラマ「火星の女王」だ。
ラジオ放送の開始100年を機に、歴史を振り返りつつ、これからの100年を模索していく「宇宙・未来プロジェクト」の一環として制作された本作。10万もの人類が火星への移住を果たした100年後の未来を舞台に、突如現れた未知の物体をめぐり、火星と地球の人々の欲望や希望といった様々な思惑が交差していく。
直木賞作家の小川哲がドラマのために書き下ろした同名小説を、NHKの科学番組チームが加わり、"100年後に本当にあり得る世界"を追求して映像化した本格SF大作だ。
人類が火星に移り住んで40年が経った2125年。惑星間宇宙開発機構・ISDAによる支配と自由な暮らしを求める人々の間で火星社会が揺れる中、超常現象と共に未知なる力を持った物体が出現する。
火星で生まれ育った目が不自由な女性・リリ-E1102(スリ・リン)は地球で暮らす恋人のアオト(菅田)に会いにいくため地球行きの宇宙船に乗ろうとしていたが、火星の厳しい現実や地球の思惑が渦巻く事件に巻き込まれることに...。
火星の厳しいアカデミーを卒業し、アオトとの約束を果たすため地球に向かおうとしていたリリを演じたのは台湾出身のスリ・リン。そのほかにもISDA火星局の副支局長に異例の出世で上り詰めたガレ-J0517役を韓国人俳優シム・ウンギョンが演じるなど、国籍も様々なキャストが出演しており、その顔ぶれの豊かさからも本作のスケールの大きさがわかる。
日本からは、火星最古の入植地でしいたげられた労働者の街で生まれ育ったチップ役の岸井ゆきの、火星のコロニーで人気の俳優でラジオDJのミドリ-E0106役の鈴木亮平、その相棒デイル-E0302を演じる松岡茉優など人気俳優がずらり。
また、ISDA日本支局長タキマ・スズキ役の宮沢りえ、22年前に地球で謎の物体を発見した科学者リキ・カワナベに扮する吉岡秀隆、物体に興味を持つ記者の北村役の滝藤賢一といったベテラン勢まで、実力者が勢揃いとなっている。
さらにISDA警察捜査官のマル-B2358には世界的ダンサーの菅原小春を配したほか、火星で互助組織を創設したエマ役にはミュージシャンのUA、ISDA日本支局の打ち上げ管制官ワンには人気ボーイズグループ・INIの許豊凡(シュウ・フェンファン)...と、多彩なジャンルで活躍する表現者たちが、愛と欲望に渦巻く人間模様を繰り広げていく。
そんな中で菅田が演じるアオトは、ISDAの日本支局に勤める鉱物に詳しい若手職員。22年前に行方不明になった宇宙鉱物学者の白石恵斗(松尾スズキ)を父に持ち、父の失踪はある科学者のせいではないかと疑い続けている複雑な事情を抱えるキャラクターだ。
記者会見で本作について「理解するのに時間がかかった」と笑うほどの本格的なSF。アオトは鉱物学の知識を活かして謎の物体の秘密に迫ろうとするキーマンだが、ボサボサ頭でどことなくナードな雰囲気を漂わせた出立ちなど、菅田がキャラクターになりきっている。
一方で「ロマンや愛が詰まっている。未来を描いているけど、結局は人間のこと。普遍的なテーマがしっかり詰まっている」と語ったように、予告映像には火星での研修で出会い意気投合した恋人・リリの身を案じる様子も映し出されるなど、キャラクターの多彩な人間性、感情を投影した演技で、作品を牽引してくれそうだ。
豪華なキャストに加え、脚本の吉田玲子など一流のスタッフ陣、そしてスピンオフ企画として劇中ラジオ番組「ミドリ・デイルのアルトコロニーラジオ」が実際に放送されるなど、年末に向けた大型企画にふさわしい「火星の女王」。どのような未来像が作り上げられているのか、放送を楽しみに待ちたい。
文=HOMINIS編集部
放送情報
放送100年特集ドラマ「火星の女王」
2025年12月13日(土)より毎週(土)22:00〜 全3回
チャンネル:NHK総合
出演:スリ・リン、菅田将暉/シム・ウンギョン、岸井ゆきの/宮沢りえ、吉岡秀隆 ほか
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