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世界にも波及?「国宝」現象を引き起こした吉沢亮&横浜流星...朝ドラ「ばけばけ」&大河「べらぼう」にも表れた鮮烈な存在感

2025.12.7(日)

「国宝」(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会
「国宝」(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会

公開から約6ヶ月が経ってもその勢いが衰えない映画「国宝」。異例のロングラン上映が続き、2025年を象徴する大ヒット作となった。

吉田修一の同名小説を李相日監督が吉沢亮主演で映画化し、歌舞伎の世界でライバルと高め合いながら、やがて"国宝"と言われるまでになる天才の激動の半生を重厚に描いた本作は、今なお話題を振りまいている。

■「国宝」吉沢×横浜のコラム記事はこちら

吉沢亮と横浜流星が厳しい歌舞伎の世界に生きる人々を演じた「国宝」
吉沢亮と横浜流星が厳しい歌舞伎の世界に生きる人々を演じた「国宝」

(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会

■歴代実写邦画興収No.1!「国宝」が巻き起こした社会的現象

SNSでの口コミなど高評価に後押しされる形で、公開から6週連続で右肩上がりに興行収入を伸ばし、8月には公開11週目にして実写邦画として22年ぶりに100億円の大台を突破。

そして公開172日目となる11月24日には「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(2003年)の173億5000万円を上回る173億7000万円を記録。約3時間という長尺映画ながら、歴代実写邦画のナンバーワンに輝く快挙を達成した。

「国宝」
「国宝」

(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会

また、第98回アカデミー賞の国際長編映画賞の日本代表にも決定し、ノミネート入りへの期待が高まる中、来年の北米上映に先駆けハリウッドとニューヨークでは先行限定上映も実施。このタイミングで現地を訪れた李監督と主演の吉沢が、舞台挨拶では大歓声で迎え入れられるなど、その熱狂は国を跨ぐほど。

影響力は映画業界だけにとどまらず、「国宝(観た)」という言葉が新語・流行語大賞にトップテン入りするなど、まさに"社会現象"と言って過言ではないほどの盛り上がりを見せている。

「国宝」
「国宝」

(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会

■表裏一体の男たちの複雑なライバル関係を体現した吉沢亮と横浜流星の熱演

このムーブメントの中心にいるのが、吉沢亮と横浜流星だ。

吉沢が演じたのは、父親を亡くしたことをきっかけに歌舞伎の家に引き取られ、稀代の女形として頭角を現しながらも血筋に立ち塞がれる主人公・喜久雄。天才ならではの孤独や家柄を重んじる伝統芸能の世界で抱える苦悩を体現した。

「国宝」
「国宝」

(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会

「国宝」
「国宝」

(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会

一方の横浜は、偉大な父を持つ歌舞伎の名家に生まれ、将来が約束されながらも、圧倒的なライバルや重圧を前に歌舞伎の世界から逃げ出してしまう、人間味のあるキャラクター・俊介をエモーショナルに表現した。

共に長い時間を費やして歌舞伎の所作を学び挑んだ「二人道成寺」などの歌舞伎シーンも説得力をもって演じたほか、親友としてライバルとして切磋琢磨していたものの、次第に確執を抱き、そして理解し合っていく表裏一体の関係性など、見応えたっぷりの演技合戦を繰り広げた。

連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK)
連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK)

■「ばけばけ」と「べらぼう」、2人揃って国民的プログラムで存在感を発揮

そんな2人は「国宝」だけでなく、それぞれが話題作に引っ張りだこ。特に"朝ドラ"と"大河"という国民的プログラムでもメインキャストとして存在感を発揮している。

吉沢は、松江の没落士族の娘・小泉セツとその夫で作家の小泉八雲をモデルとした連続テレビ小説「ばけばけ」(放送中)に出演中。高石あかり(※「高」は正しくは「はしごだか」) が演じるヒロイン・トキと彼女の夫になるヘブン(トミー・バストウ)のなれそめの真っ只中の本作で、海外からやってきたヘブンの暮らしをサポートする松江中学の英語教師・錦織友一を演じる。

■「ばけばけ」吉沢のインタビューはこちら

連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK)
連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK)

英語に堪能なキャラクターを演じる上で流暢な英語を操る達者ぶりを見せると同時に、気ままなヘブンに翻弄されつつも健気に支えながら友情を感じていく誠実さ、ふと顔を出す翳りある表情まで、深みある演技で陰の主役と言えるような存在感を示している。

一方、横浜も日本のメディア、ポップカルチャーの礎を築いた"蔦重"こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描いた大河ドラマ第64作「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK)の主役を、約1年にわたって務め上げてきた。

■「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」横浜のインタビューはこちら

大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(NHK)
大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(NHK)

横浜自身が「おおげさなくらい」と語ったように、ややオーバーな演技で誰からも愛される若き蔦重をエネルギッシュに表現した青年期をはじめ、年齢を重ね様々な苦楽を経験した壮年期など、べらぼうな男の激動の人生模様を、変化をつけながら巧みに浮かび上がらせている。

クライマックスに向けた最後のPR動画では、病床に伏しながらも最後まで本を作り続けようとする姿に大きな反響が寄せられるなど、12月14日(日)に最終回を迎えるにあたり、大きな盛り上がりを見せている。

大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(NHK)
大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(NHK)

2025年に大活躍を見せた吉沢亮と横浜流星。来年以降の活躍も楽しみな彼らの魅力を、これらの作品で堪能したい。

文=HOMINIS編集部

映画・放送情報

国宝
2025年6月6日より全国東宝系にて公開中
出演:吉沢亮/横浜流星/高畑充希/寺島しのぶ/渡辺謙
配給:東宝

連続テレビ小説「ばけばけ」
2025年9月29日より毎週(月)〜(土)8:00〜 ほか
※(土)は1週間の振り返り
チャンネル:NHK総合
出演:高石あかり、トミー・バストウ/吉沢亮 ほか

大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」
2025年1月5日より毎週(日)20:00〜 ほか
チャンネル:NHK総合
出演:横浜流星/染谷将太、橋本愛/生田斗真、里見浩太朗 ほか