阿部寛と村上ショージ演じる凸凹詐欺師コンビが軽妙!石原さとみら共演「カラスの親指」
2025.11.26(水)
岡田准一主演のNetflixシリーズ「イクサガミ」に"最恐の剣豪"役として出演している阿部寛。代表作と言えるドラマや映画が多数あり、今なおエネルギッシュに活躍し続けている。
そんな阿部が初めて詐欺師役に挑戦したのが、村上ショージ、石原さとみ、能年玲奈(現・のん)らと共演した痛快な詐欺師エンターテインメント「カラスの親指」だ。
(C)道尾秀介・講談社/2012『カラスの親指』フィルムパートナーズ
原作は日本推理作家協会賞に輝いた道尾秀介氏のベストセラー小説。阿部はつらい過去を持つ元サラリーマンの詐欺師・タケを演じ、タケに助けられたことがきっかけで弟子入りすることになった初老の男・テツを村上が演じている。凸凹コンビのタケとテツが暮らす家に転がり込んでくるのがまひろ(能年)とその姉・やひろ(石原)と、やひろの彼氏・貫太郎(小柳友)。本作が公開された翌年の2013年に能年は朝の連続テレビ小説「あまちゃん」で大ブレイク。石原はすでに数々のドラマに出演していたが、本作ではキラキラとしたチャーミングな笑顔は封印し、ポンコツの姉役に挑戦している。
阿部は本作と同年に映画「テルマエ・ロマエ」で主演を務め、第36回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞。映画初出演となった村上との軽妙なやりとりは本作の醍醐味であり、後半のどんでん返しは実に痛快。阿部のユーモラスで奥行きのある演技が光っている。
■やや偏屈だが、お人好しな詐欺師を阿部が持ち前の個性で演じる
(C)道尾秀介・講談社/2012『カラスの親指』フィルムパートナーズ
「タケさん」、「テツ」と呼び合う2人は、コンビを組み、詐欺師としてつつましい生活を送っていたが、過去の事件によって闇金業者のボス(鶴見辰吾)に追われているタケ(阿部)は、アパートから出て新たな住処を探すことに。逃亡生活を送っているタケにとっては物騒な展開なのだが、おっとりした性格のテツは楽観的だ。川の近くに住むことを提案し、「なんか遠足みたいで楽しいですね」とニコニコ。タケに「バカ」と呆れられている。2人は早速、縁側のある格安の一軒家を借りて暮らすことになる。そんな中、偶然にも出会ったのが、ヤクザまがいの大男のスーツの背中を汚して、汚れを拭き取りながら素早く財布を盗むまひろ。
弟子のテツにくどくどとダメ出しをする偏屈な主人公・タケは、ヒットドラマ「トリック」や「結婚できない男」にも通じる部分があり、同時に不完全さや優しさを滲ませる人間くさい演技は阿部の持ち味だ。父が亡くなり、母は自殺、家賃を滞納しているまひろが去っていく後ろ姿に「うちに来ればいい」と声をかけたことで、物語は思わぬ方向に展開していく。
■自由すぎる共同生活の中、ついにドキドキハラハラの復讐計画発動!
タケの言葉を信じたまひろは1人かと思いきや、同居している姉・やひろとその彼氏も連れて3人でタケとテツの家を訪れ、2人は呆然。傍若無人なやひろたちの言動に無言になる。「さすがにこんな人数は入らない」とやんわり反対するテツだったが、「入らないこともないと思うぞ」とタケは答え、テツは驚愕。変わり者を演じたら天下一品の阿部のおかしみが、村上との漫才のような掛け合いによって増幅されている。
しかし、奇妙で平和な生活は長くは続かない。タケに危害を加えようとしているヤクザが、姉妹が憎んできた組織と同じだと知った5人は、入念に作戦を練り、詐欺集団として復讐することを決意。視聴者も騙されるドキドキの展開や、タケの変装など、見どころ満載だ。前半からの伏線が次々に回収されていくラストは、阿部がため息や表情1つで心情を物語る、受けの芝居が味わい深い。
詐欺師たちの人生を賭けた勝負の行方を、阿部の名演と共に最後まで見届けたい。
文=山本弘子
放送情報
カラスの親指
放送日時:2025年12月3日(水)21:00~
チャンネル:WOWOWシネマ(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
出演:阿部寛 村上ショージ 石原さとみ のん 小柳友 ほか
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