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明日海りお×七海ひろき、宝塚の同期コンビが濃密な関係と妖しいペアダンスで魅せる! 大東立樹(CLASS SEVEN)も抜群の存在感を放つ、ミュージカル『コレット』

2025.11.21(金)

コレット役明日海りお(左)とミッシー役、七海ひろき(右)
コレット役明日海りお(左)とミッシー役、七海ひろき(右)

ミュージカルといえばブロードウェイやウエストエンドが本場。最近では韓国の勢いが目覚ましいが、日本生まれのオリジナル作品にもぜひ注目してほしい。その一つがミュージカル『コレット』。19世紀末まだ女性の自立が遠かった時代、自分らしさを貫いたフランス人女流作家シドニー=ガブリエル・コレットを描いたもので、脚本・作詞・演出はG2、音楽は荻野清子。これまで数多くのミュージカルを手がけてきた彼らならではの洗練とエンタメ性、機微を味わえる一作となっている。そのミュージカル『コレット』が衛星劇場で放送される。

フランスの片田舎で育ったコレットは14歳年上の作家ウィリーと結婚し、パリの社交界にデビューするが、そこは魑魅魍魎の世界。夫ウィリーは自分の著作をゴーストライターに書かせ、その上浮気三昧。コレットはカルチャーショックを受けるが、文学の素養を活かして小説「クロディーヌ」を書く。この小説はウィリー著として出版され、大ヒット。書くことに目覚めたコレットは大胆な恋愛を重ね、女優として舞台に立ち、自分の名で小説を出すなど人生を自らの手で切り開く......。

■宝塚歌劇団の同期だった明日海と七海の2人が共演

明日海りお、七海ひろきの宝塚同期コンビの初共演は見逃せない
明日海りお、七海ひろきの宝塚同期コンビの初共演は見逃せない

(C)ミュージカル『コレット』製作委員会/岡本隆史

コレットを演じるのは明日海りお。生まれ持った品の良さとダイナミックさ、繊細な感情表現が見事で、自由奔放なコレットの複雑な心の内が手に取るように伝わってくる。歌は耳福、ミュージックホールのレビューシーンも見応えたっぷりだ。筆者がインタビューした際、自らの性格を「自分の感覚にピタッときて好きになると、とことん夢中になるタイプ」と話していた。その辺りは、もしかしたらコレットに重なるところがあるのかもしれない。

そしてコレットの良き理解者となるミッシー(ベルブーフ侯爵夫人)役には七海ひろき。ミッシーはナポレオン3世の姪で貴族、当時の女性に禁じられていたズボンを履くなど男装の麗人でもある。

実は明日海と七海は宝塚歌劇団89期生の同期。音楽学校時代は同じクラスで寮の部屋は隣同士だったという。明日海と七海は入団後、違う組に配属されたものの交流は続き、切磋琢磨しながら互いの成長を見守り続けた。

そんな二人、驚いたことに芝居での共演はこの『コレット』が初めて。そして、同時に濃密な関係性も描く本作。七海の壮麗な男装姿はさすが元・男役スターでうっとりさせられるし、二人の妖しいペアダンスには思わず見入ってしまうだろう。

■CLASSSEVEN・大東は抜群の存在感で魅せる

(C)ミュージカル『コレット』製作委員会/岡本隆史

コレットの再婚相手の連れ子ベルトラン役は大東立樹(CLASS SEVEN)。物語のストーリーテラーの役割も担う。子役から舞台に出演し、その後アイドル活動もこなす。経験豊富で技術力は高い。特に舞台でキラリと光る存在感を放ち、『コレット』でも複数役をしっかりと演じ切っている。今年7月にはアイドルグループCLASS SEVENのメンバーとしてデジタルシングル「miss you」で配信デビュー。ミュージカルとアイドルの両輪でこの先も活躍するに違いない。

コレットの波瀾万丈な人生は簡単に真似できるものではないのかもしれない。だけど、ささやかな冒険でも踏み出すことで何かが変わる。そんなエネルギーをこの作品から受け取ってほしい。

文=三浦真紀

放送情報

ミュージカル『コレット』
放送日時:2025年11月23日(日)19:00~
放送チャンネル:衛星劇場(スカパー!)
出演:明日海りお/今井朋彦/大東立樹(CLASS SEVEN)/七海ひろき/吉野圭吾/花乃まりあ/前田美波里
※放送スケジュールは変更になる場合があります。