花澤香菜、『羅小黒戦記2』で感じたシャオヘイの変化「すごく大人になった」
2025.11.13(木)
中国発のアニメーション映画として日本でも大きな反響を呼んだ『羅小黒戦記』。その待望の続編『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』が公開される。前作から約5年、物語の舞台は2年後に移り、主人公シャオヘイはさらに成長した姿を見せている。ムゲンとの関係性の深まり、新キャラクターの姉弟子・ルーイエとの出会い、そしてスケールアップしたアクションシーンなど見どころ満載の本作で、シャオヘイ役を続投する花澤香菜は何を感じたのか。作品への想いと演じる上でのこだわりを聞いた。
――前作から約5年ぶりの続編となりました
「嬉しかったですね。風の噂で作っているらしいという話は耳にしていたんですけど、まさか5年経って映画として戻ってきて、しかも同時期にショートアニメのテレビシリーズまで始まるとは思っていなかったので、一気に喜びが込み上げました。『羅小黒戦記』は本当に根強いファンの方が多くて、私が演じているシャオヘイを好きなキャラだと言ってくださる方もいらっしゃるんです。だから待ってくれていた人がこんなにいたんだなと改めて実感して、『やったね!』と思いました」
――1作目を振り返って、特に印象に残っている思い出はありますか?
「やっぱり最後に『師匠!』と叫ぶシーンですね。あそこは何度見ても泣ける名場面だと思います。作品の中には好きなシーンがたくさんありますが、これほど強く心に残り続ける場面はそう多くないので。だからこそ、今回もどんなシーンを演じられるのか、とても楽しみにしていました」
――今作は前作から2年後の物語が描かれています。花澤さんから見て、シャオヘイの成長を感じた部分はどこでしょうか?
「シャオヘイの大切な人を守りたいという一本筋の通った思いは、人間でも妖精でも変わらず持ち続けています。ただ、ルーイエと考え方の違いで言い合う場面があって、そこでの意見の出し方がすごく大人になったと感じました。1作目だったらもっと感情的に怒って、興奮しながら主張していたと思うんです。でも今回は僕はこうすると対等に意見を出していて、精神的にも成長していると感じました。フィジカル的にも強くなっているけど、精神面でも鍛えられた2年間を過ごしてきたんだなと思いましたね」
――一方で、変わらない部分もありますか?
「もちろんあります。知らない場所に行った時のはしゃぎっぷりや、高級ホテルではしゃぐ姿、食べ物を前にしたあのキラキラした表情は相変わらず。そういう子どもっぽさは残っているなと思いました(笑)」
――原音の活かし方も重要だったと思います
「原音は本当に素晴らしいので参考にしています。ただ、忠実にトレースするというよりは、自分の中で感じたものを大事に演じました。アクションシーンは特に大変で、細かい息遣いまで指示されることもあるんです。戦闘中の『グワッ』と力が漏れるような息が、実はシャオヘイの幼さや可愛さにもつながっているので、とても重要なんですよね。ただ、映像や効果音と合わせると膨大な数になってしまうので、『ここも入れてください』と当日追加されることも多かったです(笑)。動きを覚えた上で息の入れどころを工夫しないと追いつかないくらいで、すごく大変でした」
――日本語版と原音での表現の違いについてはいかがですか?
「日本語だと『はっ』とか『うっ』といった反応が多いですが、原音版はまた違った表現になっています。台本に『はっ』と書いてあっても、必ずしもそう演じなくてよい部分もあり、違う息遣いに置き換えることもありました。だからこそ、原音版と日本語版の両方を聴き比べてもらえると、表現の違いを楽しんでいただけると思います」
――ムゲンと過ごした2年間の描写もありますが、花澤さんはどんな時間だったと想像しますか?
「いつか作品の中でも描いてほしいと思うんですが、きっと充実した日々だったんじゃないかなと想像しています。最後の方で、シャオヘイがムゲンにアイス買ってよとせがむシーンがあるんですけど、あのやり取りがとても好きで。修行は真面目に取り組みながら僕だって強いんだ!と頑張るんだけど、ふとした瞬間に子どもらしく甘える。そういう等身大の姿を見せてくれるのがシャオヘイらしいなと思います。甘え上手なんですよね。だからこそ、締めるところはきちんと締めつつ、日常は彼らしくいられる。そんな2年間をムゲンと一緒に過ごしてきたんだろうなと感じました」
――2人の関係性もより深まったように感じます
「そうですね。だからこそ、もっと日常を見てみたいと思います」
――ルーイエはどんな存在ですか?
「シャオヘイからすると、最初は嫌な人だなという印象だったと思います。あまり好意的に見てもらえていないような態度を取られて。でも彼女の実力を目の当たりにしてかっこいいかもと思ったり、だんだん印象が変わっていったんじゃないかなって。映画を通してルーイエの過去が明かされますが、きっと想像を絶するような出来事があったんだと思います。そこからよくここまで立ち直って前に進んでいるなと、私はすごいなと感じました。そして、そんなルーイエの心を開いたムゲンも本当にすごいと思います。ムゲンとルーイエの関係性も、とても素敵でした」
――最初に出会った時は「この2人どうなるんだろう」と思いましたが、最後には息の合った戦闘シーンまで描かれて、ほっとしました
「同じムゲンの弟子同士ということもあり、一緒に過ごすうちにそんなに悪い人じゃないとシャオヘイ自身も感じていったんでしょうね(笑)。だからこそ絆が芽生えて、共闘シーンにもつながったと思います。あのラストの戦闘は本当に見応えがありますし、演じていても大変でしたけど、やり切った後はへとへとになるくらい全力を出し切りました。師匠のもとで心身ともに成長した姿が見えるシーンだったと思います」
――印象的なキャラクターは?
「私はやっぱりムゲンが好きですね。最強に強い存在なのに、料理が下手だったり、ちょっとぼやっとしていたり、優しい一面を見せたりする。そういうギャップに弱くて、コロッとやられてしまうんです(笑)。今回もルーイエとのやり取りの中で、彼女のそばに寄り添い続ける姿が描かれていて、その優しさがあったからこそルーイエも共に進むことができたのだと思います。さすがご長寿ですよね。やっぱりムゲンはズルいなと思いながら、大好きなキャラクターです」
――今回の映画の見どころやファンの皆さんへのメッセージをお願いします
「1作目も映像のクオリティが本当に高かったですが、今作はさらにアクションシーンがパワーアップしています。劇場で観なきゃもったいないと思うほどの迫力とスピード感があって、ぜひ楽しみにしていただきたいです。また、物語の舞台が2年後ということで、シャオヘイの変わらない部分と成長した部分、そして彼が新たにどんな道を歩んでいくのかにも注目してほしいです。さらにルーイエをはじめ新しいキャラクターも登場しますので、きっと新しく好きになるキャラが見つかると思います。ぜひ劇場でご覧ください!」

取材・文=川崎龍也 撮影=MISUMI
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