柳楽優弥と川栄李奈が幽霊たちの生きざまを優しく、切なく、ユーモラスに描くヒューマンドラマ「オレは死んじまったゼ!」
2025.10.30(木)
ドラマ「ガンニバル」シリーズでの"怪演"が話題となるなど、常に俳優としての新しい一面を見せ続ける柳楽優弥。また、現在放送中のドラマ「フェイクマミー」で、元ヤンキーでベンチャー企業社長のシングルマザーを演じ、新境地を披露している川栄李奈。この作品ごとに新しい顔を見せてくれる2人の俳優が共演しているのが、2023年のドラマ「オレは死んじまったゼ!」だ。
柳楽&川栄が"死ぬまでにやりたいこと"を明かすインタビューはこちら
同作は、柳楽が自身初の幽霊役で気鋭の監督である長久允監督と初タッグを組み、幽霊たちの"生きざま"を優しく、切なく、ユーモラスに描いたヒューマンドラマ。ある日、ゴミ収集車にひかれて死んでしまった売れないホスト・桜田和彦(柳楽)は幽霊になっていた。周りの人間には自分の声は聞こえず、姿も見えていないことに気付いた桜田は、やがて街で幽霊の桃山(賀屋壮也)に出会うと、彼らがシェアハウスのように住んでいるそば店の2階へ連れて行かれる。そこには桃山に加え、元看護師の幽霊・佐々木咲(川栄)ら4人の幽霊が暮らしており、桜田は桃山の誘いにより5人目の幽霊として彼らと生活を共にすることになる...。
柳楽演じる桜田は家族もおらず、自ら「やり残したことはない。ごみみたいな人生だった」と言ってしまうほど薄っぺらな人生を歩んできたキャラクターとして登場する。そんな桜田が、同居する幽霊たちの人生に触れることで人間的な成長をして、自身の人生を見つめ直していくという役どころだ。桃山を「初めてできた友達」だと慕って涙したり、物語の後半で明かされる自身の死の真相や忘れていた過去と向き合ったりすることで、人間性を取り戻していくのだが、柳楽は、何もないと思っていた桜田が自身でも気付かなかった"やり残したこと"を解消していく様子を、しっとりとグラデーションのように表現。"何もない"という濃いキャラクター設定に引っ張られることなく、1人の人間として桜田和彦という役を演じて、(幽霊ではあるが)血を通わせている。
対して川栄演じる咲は、現世に夫と娘を残してきてしまった元看護士の幽霊で、「愛とは何か」を知ることがないまま死んでしまったというキャラクター。クールでサバサバしていて、口は悪いのだが、根は優しく、最後まで桜田に寄り添ってくれる役どころ。咲の人生が語られる第2話では、夫に浮気をされていたこと、娘にも確信的な愛情がなかったことなどが明かされるのだが、クールではありながらも、自分なりの着地点を見つけるラストは涙を誘われる。このクールなキャラクターながら、どこかほんのりとした温かさを感じさせてくれる芝居は、川栄が咲という役を1人の人間としての生き、彼女の"気付き"を表現しているからに他ならない。
幽霊の物語という非現実的な設定の中、2人が"1人の人間として役を生きている"からこそ、観る者の心を打ち、胸に響く切なさを駆り立て、上質なヒューマンドラマに昇華している同作。現実離れしたオモシロ設定の中で"生きる"2人が作り上げた役の人間性に注目してほしい。
文=原田健
放送情報【スカパー!】
オレは死んじまったゼ!
放送日時:2025年11月25日(火)12:30~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
-

安藤サクラが人生をやり直す主人公を好演!バカリズム脚本ならではの会話劇も最高なドラマ「ブラッシュアップライフ」
提供元:HOMINIS8/8(金) -

「慶余年」のリー・チン(李沁)、「蓮花楼」のツォン・シュンシー(曾舜晞)を相手に紡ぎ出す、成熟した大人の愛
提供元:HOMINIS8/8(金) -

綾瀬はるか&藤木直人が縁側に座ってビールを乾杯! ヒロインの自然体な振る舞いが心地よいラブコメディ「ホタルノヒカリ」
提供元:HOMINIS8/3(日) -

ホラーが苦手なのせりんが、映画『近畿地方のある場所について』の現場を語る!「楽しく撮影できました」
提供元:HOMINIS8/7(木) -

アーノルド・シュワルツェネッガーの魅力が凝縮!鋼のような肉体で無表情な殺人マシンを演じた「ターミネーター」
提供元:HOMINIS8/2(土)

