ニュース王国

乃木坂46・岩本蓮加×冨里奈央、初主演ドラマで深まった先輩後輩の絆『ふたりエスケープ』に映るリアルな距離感

2025.10.24(金)

テレビ大阪にて10月4日深夜より放送がスタートする連続ドラマ『ふたりエスケープ』で、乃木坂46の岩本蓮加と冨里奈央がW主演を務めることが決定した。原作は田口囁一による同名漫画(「一迅社」刊)。可愛いが取り柄の無職の"先輩"と、漫画の〆切に追われる"後輩"が繰り広げる"現実逃避"コメディが、初めてのドラマ主演となる2人のタッグによって映像化される。

無職でゲーム好き、"現実逃避のプロ"として後輩を日常から連れ出す"先輩"を岩本が演じ、日々原稿に追われながらも先輩に甘えて現実逃避へと飛び込む"後輩"を冨里が演じた。2人にとってはテレビ大阪のドラマ初主演、冨里にとっては地上波ドラマ初出演にして初主演という大きな挑戦となる。

今回は先輩・後輩として日常でも関わる2人が、初主演ドラマに臨む心境や互いへの思い、撮影現場での裏話を語り合った。

――今回のW主演での出演が決まったときはどうでしたか?

岩本「これまで演技のお仕事をしてきてやっぱり難しいなと感じることが多かったので、正直不安もありました。でも最初に思い浮かんだのは、応援してくださっているファンの皆さんが喜んでくださるのかな、ということでした。それがすごく嬉しかったです。脚本を読んでみると、こんなに平和な作品に挑戦するのは初めてで、とても新鮮で(笑)。しかも1人ではなく、同じグループのメンバーで、しかも後輩の奈央と一緒に主演を務めさせていただくことできると聞き、すごくワクワクしましたし、読み進めるほど楽しみな気持ちが大きくなっていったのを覚えています」

冨里「私はこれまで演技のお仕事の経験があまりなかったので、お話をいただいたときは『いきなり主演を任されて、大丈夫かな......』とすごく不安でした。でも、同じ乃木坂46の先輩である蓮加さんと一緒に主演を務めさせていただけると聞いて、不安が一気に楽しみに変わりました。脚本を読んでみると、後輩がボケたら先輩がすかさずツッコミを入れる......でも後輩は気にせず話を続けていくというようなやり取りがあって。そういう部分もとてもほのぼのしていて、演じるのが楽しみだなと思いました」

――グループのメンバーの皆さんからは、今回の出演にあたって何かメッセージや応援の言葉はありましたか?

岩本「作品が決まったときに『どんな内容なの?』と興味津々で聞いてくれました。でも『ほのぼのとした作品だよ』としか言えなくて(笑)。ただ、今回は普段とビジュアルが全く違っていて。前髪もなくて、いつもと全然違う雰囲気なので、そのことはすごくアピールしました」

冨里「私も同期のみんなが『おめでとう!』と言ってくれて、すごく嬉しかったです。22歳の漫画家役という、自分の年齢より少し上の役を演じるので『頑張ってね』と応援してもらいました。蓮加さんにたくさん助けてもらいながら『今頑張ってるよ』と話していました」

――同じグループの先輩後輩の2人がドラマで共演するのも珍しいですよね

岩本「同じグループでも、同期や後輩・先輩では関わり方が変わるので、今まで知らなかった一面が見られるのが嬉しかったです。私は自分から後輩とご飯に行こうとはあまり言えないタイプなので、私が引っ張らなきゃというプレッシャーもありましたが、奈央は先輩に甘えるのが上手で、つい可愛がりたくなってしまう後輩なんです。この作品を一緒にやることで距離が縮まって、グループでの仕事に戻ったときにも良い影響が出るんじゃないかと想像すると、本当に嬉しくなりました」

――ドラマを通して「知らなかった一面」が見えた、ということですが、具体的にはどんなところですか?

岩本「奈央は、表面上はふわっとして見えるんですけど、実はけっこう緊張しやすくて、物事を深く考え込むところがあるんです(笑)。そういうギャップが愛おしくて。普段ふざけている印象もあるけれど、後輩としての可愛さや"甘え上手"な部分がすごく高い子だなと改めて思いました」

――冨里さんから見て、岩本さんは頼もしい存在でしたか?

冨里「本当に蓮加さんは私のことをよく気にかけてくださって、ドラマが始まる前からご飯に行こうと誘ってくださったり、私が不安に感じていることを親身に聞いてくださったりしました。演技経験が少ない私の不安にも寄り添ってくださって......本当に大好きです」

――同じグループの2人だからこそ、普段の温かい空気感がドラマにも出ているように感じました。演じられた役について、ご自身と似ているところや、逆に違うと感じる部分はありましたか?

岩本「本当に自分とそっくりで、演技というより素で演じている感覚でした。奈央との関係性も、ほぼそのまま(笑)。似ていないところを探す方が難しいんですけど、あえて言うなら、私は無職ではないし運転もできないところですね。でもそういう部分を演じるのは新鮮で、楽しかったです」

冨里「私も後輩ちゃんは自分に似ているなと感じました。漫画の締め切りギリギリで提出しちゃう子なんですけど、私も高校時代、夏休みの宿題を最終日に一気にやったりしていたので、そういうところが似ているなと思います」

――普段のグループでの印象と比べて、お互いに変わったところはありますか?

冨里「私が変なボケをしたり、ちょっかいを出したりしても、蓮加さんはちゃんと返してくださるんです。『何やってんの』とか言いながら、本当に笑って受け止めてくれるんですよ(笑)。そういうところがすごく優しいなと思います」

――本作のタイトルどおり"現実逃避"がテーマですが、お2人が現実逃避したくなる瞬間はどんなときですか?

岩本「この仕事をしていると、ありがたいことにいろんなジャンルの現場に行く機会があります。今向き合っている仕事が大変でも、別の現場に行くとそれがよい気分転換になったりして。仕事を別の仕事で補うというか、そういう経験の積み重ねが自分にとっての息抜きになっています。いろんな人に会って話を聞いたり聞いてもらったりすることで、知らず知らず癒されている部分があるなと感じます」

冨里「私は、このドラマの撮影期間中で落ち込むことがあっても、蓮加さんやメンバーとたくさん話すと気持ちが持ち直すことができました。やっぱりみんなが大切な存在で、そうしたやり取りが私の息抜きになっています」

――撮影時のエピソードで、特に印象に残っていることはありますか?

岩本「本当に全部が印象的なくらい、個性的で特徴のある作品でした。アドリブを入れる場面が多くて、セリフは特にないシーンでも、『カメラを長回しするから何かしていてね』と監督から言われることもあって。そのときのアドリブがあまりにも素の私たちすぎて、『これ使われても大丈夫かな?』と思いながらやっていました(笑)。でも監督がOKを出してくださるので、安心できました」

冨里「私たち、素で笑っちゃってますよね(笑)」

岩本「本当に大笑いしてしまって、『大丈夫かな?』と不安になることもありました。でももし本編でそういう場面があったら、このことだなと思って観ていただければ嬉しいです」

――ちなみに第1話でもアドリブはありましたか?

岩本「映画を観ているシーンで、お菓子を食べながらセリフをブツブツ言ったり(笑)。台本には映画を楽しく観ている2人とだけ書かれていたので、自由にやらせてもらいました」

冨里「そのとき、お菓子の袋 を開けようとしたら、私が勢い余って大爆発させてしまって(笑)。お菓子が飛び散ってしまったのですが、現場の皆さんがすごく笑ってくださって、温かい雰囲気の中で撮影できました。本当に毎日楽しかったです」

――逆に撮影を振り返って、大変だったことはありますか?

岩本「季節的に暑かったり寒かったりと寒暖差が激しくて。屋外ロケの日は『今日は暑いな』と思ったら、別の日は寒いなと感じることもあって。その環境を忘れて演じるのが意外と大変でした。でも今となっては全部いい思い出です」

冨里「私はセリフを覚えるのが苦手で......(笑)。特に第1話の、車の中で虫眼鏡を使いながら先輩の考えを推理するシーンはなかなか覚えられなくて。台本をいただいてからは、毎日声に出して繰り返し読んで、どうにか覚えました。ぜひそのシーンに注目して観てほしいです」

――挑戦でしたね

冨里「方法もよくわからないまま、とにかくたくさん読んで覚えました」

――作品では"現実逃避"がテーマですが、お二人にとって現実逃避の方法は何ですか?

岩本「私はドラマの先輩と同じでゲームが大好きなので、家でゲームをしている時間が一番の現実逃避ですね。あとは高校生まで地元に住んでいたので、今でも地元の友達に誘われてご飯に行ったり遊びに行ったりしています。そういう時間も大切な現実逃避になっています」

冨里「私は"寝ること"です。たくさん眠ると本当に元気になれます。あとは親友と一緒に家で料理を作るのにハマっていて、最近はオムライスやシチューを一緒に作りました。そういう時間が癒しになっていて、私にとっての現実逃避です」

――最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします

冨里「演技のお仕事はこれまで経験が少なく、不安も大きかったのですが、蓮加さんやスタッフの皆さんが本当に温かくて、毎日が楽しい撮影でした。その空気感が映像にも映って、皆さんに伝わったら嬉しいです」

岩本「今回の作品は"現実逃避"がテーマです。お仕事や日常の中で大変なことを抱えている方にとって、きっと癒しになると思います。私たちの素に近い部分や、アドリブによる新しい一面も楽しんでいただけると思うので、ぜひ注目して観ていただけたら嬉しいです」

取材・文=川崎龍也 撮影=MISUMI

放送情報

ドラマ『ふたりエスケープ』
テレビ大阪ほかにて2025年10月4日(土)より放送中