キム・ウビンとペ・スジが「むやみに切なく」で演じた悲運の恋から9年...「魔法のランプにお願い」で繰り広げる風変わりなロマンスの行方
2025.10.15(水)

病魔に冒された切ない初恋の続きを体現した「むやみに切なく」(2016年)から9年。キム・ウビンとペ・スジが再共演を果たしたNetflixシリーズ「魔法のランプにお願い」のコミカルなロマンスが話題を集めている。
「魔法のランプにお願い」は、「太陽の末裔 Love Under The Sun」(2016年)や「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」(2022年)などで知られる人気脚本家キム・ウンスクの最新作とあって、10月3日の配信からサイト内のランキングで連日トップ10入りするなど反響を集めている。

キム・ウンスクの代表作「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」(2016年)を彷彿とさせるファンタジックな世界観が広がる「魔法のランプにお願い」は、長らく封印されていた魔法のランプの精霊が、感情を持たない女性の僕となり、一筋縄ではいかない恋愛模様を繰り広げていく異色のラブコメディだ。
悪魔と手を組み、願いを叶えることで欲まみれの人間を地獄に送ってきたジーニー(ウビン)は、一人の清らかな少女にひれ伏したことから悪魔の怒りを買い約1000年もの間、ランプに幽閉されていた。汚名返上の最後のチャンスを授かった矢先、かつての少女の生まれ変わりのガヨン(スジ)に拾われたジーニーは、願いを叶えることで堕落させようとするが、ガヨンが感情の欠落したサイコパスだったため、苦戦を強いられることに...。


10月10日の誕生日で31歳となるスジと今年36歳になったウビン。前回の共演では共に20代だった2人は、9年の間に様々な経験を積んできた。
ウビンは余命いくばくのスターを演じた「むやみに切なく」の後の2017年、鼻咽頭がんであることを発表し、3年にわたる闘病生活を経て役者に復帰。「私たちのブルース」(2022年)といった人間ドラマに加え、SFエンタメ大作「宇宙+人」(2022年)や、アクションコメディ「武道実務官」(2024年)など、ジャンルの幅を拡大してきた。
「魔法のランプにお願い」では、過去の作品でトリックスターとして描かれてきたジーニーというキャラクターを、妖艶なオーラを纏いながらもチャーミングかつコミカルに表現している。

スーパーの品揃えや駄菓子屋のアーケードゲームに無邪気に目を輝かせたり、空飛ぶ絨毯に跨りながらビビンバを口いっぱいに頬張ったり...。ハンサムな顔に次々と浮かぶ振り切った表情が笑いを誘う。また悪魔としての冷酷さも忘れておらず、自分を殺そうとしたガヨンの首を締めて咎める際の血走った目は戦慄ものだ。
ヒロイン・ガヨンを演じるスジもまた、起業家を目指す苦労人の若者をエネルギッシュに演じた「スタートアップ: 夢の扉」(2020年)や、心に傷を抱えるクールな元アイドルという自身と重なる人物を演じた「イ・ドゥナ!」(2023年)など、"国民の初恋"的ポジションから脱してきた。


今作では、感情が欠落し幼少期から生き物を殺したがるサイコな女性を演じる上で、感情を表に出さないポーカーフェイスを貫いており、淡々とした喋り方など冷たいオーラを纏った姿は、新境地だが説得力抜群。時折狂ったような笑顔を浮かべる一方、衝動を抑える様子などサイコパスゆえの苦労も繊細に表現している。

願いを叶えて堕落させたいジーニーと特に願望がないガヨン。互いに役者として成長を経ての再共演で、ウビンとスジは利害がまったく一致しない水と油のような関係性が徐々に近づいていく機微を2人で作り上げている。
嫌気や怒りを態度にするガヨンにジーニーがビビったり、はたまた歯向かったり...と、ウビンのリアクションを中心に主従関係を表現。一方、突如飛び出すガヨンの告白にジーニーが戸惑いつつも男を見せるキスシーンなど、基本的にコミカルな表現が多い分、甘いシーンの濃度が増しており、ついついドキッとさせられてしまう。

前回と180度異なる再共演で、変わらぬケミストリーを発揮しているキム・ウビンとペ・スジ。ランプの魔人とサイコパスという一風変わったロマンスがどのような方向に結実していくのか、行末を見届けてほしい。
文=HOMINIS編集部
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