小松未可子×佐藤拓也、令和に復活『キャッツ・アイ』は「ワクワクドキドキが詰まっている」
2025.10.7(火)

不朽の名作が令和によみがえる!アニメ『キャッツ・アイ』が、2025年9月26日(金)より、ディズニープラスで独占配信中。
1981年に連載がスタートした北条司の同名人気コミックをアニメ化した本作。「喫茶キャッツアイ」のオーナーで三姉妹の来生瞳(CV:小松未可子)、泪(CV:小清水亜美)、愛(CV:花守ゆみり)にはもうひとつの顔があった。それは、世界の秘宝を狙う怪盗キャッツアイ!華麗な盗みやアクションと共に、次女の瞳と刑事・内海俊夫(CV:佐藤拓也)のスリリングな恋を描く。
今回は、小松未可子と佐藤拓也にインタビューを実施。作品の魅力を伺った。

――令和版『キャッツ・アイ』のシナリオを読まれたとき、どんな印象を持たれましたか?
小松「今回は原作をより踏襲したかたちでアニメーションを作っているので、漫画を読んでいた方は『おーっ!』と感じていただけると思います。また、現代のガジェットも出てきますが、"今の『キャッツ・アイ』だとこうなるよね"といった演出は、なるほどと思うところもあり、原作を読んだときとは違う新鮮さを感じました」
佐藤「『キャッツ・アイ』のイメージを様式美としてうまく織り交ぜつつも、俊夫と瞳の関係性、コミカルなリアクション、丁々発止のやり取り、お芝居の雰囲気など、どこか懐かしさと安心感を抱きました。連載開始から40年ほど経っていますが、今だからできる映像表現はもちろん、"北条先生が描かれた三姉妹を、アニメーションの中でどう表現するか"というアニメーターさんの愛と熱意を感じましたね」
――「怪盗と刑事が恋人」、「三姉妹」など、本作の設定についてはどんな印象を持たれましたか?
小松「いまでは、本作をオマージュした作品、リスペクトした作品も多く、様々な漫画・アニメの元祖でもあるなと思います。特に初めて原作を読んだときは、瞳と俊夫の一筋縄ではいかない関係性、ラブコメ、シリアスな姉妹の物語...と、さまざまな軸がありますし、エンターテインメントが詰まった作品だなと思いましたね」
佐藤「瞳と俊夫は、一応恋人同士ではありますが、手を握るのもやっと...。初々しい関係性なんですよね。そのなかで、この『対怪盗』、『対警察』の関係も、ある意味ひとつの片思いのようだなと思っていて。不思議なもので、怪盗を追いかけているときの俊夫の方が、瞳といるときよりもアグレッシブになる。そのギャップがひとつの面白さだなと思いますし、改めて北条先生のキャラ設定は絶妙だなと感じています」

――前作のアニメでは、瞳を戸田恵子さん、俊夫を安原義人さんが担当しておられました。今回演じる際に意識する部分もあったのでしょうか
小松「瞳は戸田さんのイメージが強かったので、どこかでその雰囲気が残せたらなと思いつつ、また"新たな瞳像"を作れたら自分が演じる意味も出てくるのかなと思いました。もし、令和に『キャッツ・アイ』が誕生していたら...原作が持つ登場人物たちの魅力的な言葉遣いって生まれてこなかったと思うんです。この時代のこのアニメーションだからできる瞳の喋り方だったり、雰囲気だったりが、どこかでにじみ出たらいいな、というのは念頭に置いていました」
佐藤「僕自身、安原さん演じる俊夫を幼い頃に見てきましたし、なにより安原義人さんという役者さんが大好きなんです。僕は、安原さんが演じられた"やるときはやるけど、少し間の抜けた部分もある少年のような俊夫"が大好きなので、今回ご縁をいただいた時、そういった要素をいただきつつ、僕なりに演じようと思いました。ただ、オーディションをしてキャストを一新し、新しい『キャッツ・アイ』を作ろうというなかで、俊夫に関しては『80年代のノリでやっていいですよ!』と言われていて(笑)」
小松「後世に語り継がねばならないところですよね(笑)」
佐藤「令和のいま『にゃにを!?』って言いますから(笑)。"これが許してもらえるなら、じゃあ思いっきりやっちゃおう!"みたいな。苦心しながらも楽しくやらせていただいています」

――アフレコ時のエピソードを教えていただけますか
小松「最初に『ラブコメのシーンは思いきりラブコメをしてください』と言われました。シリアスなシチュエーションがベースとしてあるなか、遊べるところはとにかく遊ぶ...というのが印象的でしたね。特に三姉妹のシーンでは、細かなリアクションも多く、どう表現するか3人でディスカッションしました。
個人的に嬉しかったのが、三姉妹が同時にリアクションをしたとき『それぞれが三姉妹らしい振る舞いをしていた』とキャストの方に言われたことです。それぞれがキャラクターのポイントを押さえているな、と実感できて嬉しかったですね」
佐藤「年齢が近いキャストが多いため、『キャッツ・アイ』という作品を共通言語として話せるのは大きな強みかなと思っています。アフレコのときは、俊夫の息遣いや台詞に対しても、時間をかけてディスカッションできたので、自分の想いが消化できましたし、こだわりを持って作ることができました」
――三姉妹の関係性についてはどんな印象を持たれましたか?
小松「包容力があって、大人の魅力がある泪姉さんが、どっしり構えて、ブレーンとして作戦を練ってくれる。末っ子の愛ちゃんは、ガジェットの操作や発明に特化していて、頭脳明晰で好奇心旺盛。瞳は、まだ心が追いつかなくて、独断で決める部分があるけど、それを2人は分かっている...と、本当にバランスがいいなと思います。私自身は男兄弟で育ったので、小清水さんと花守ちゃんと一緒にディスカッションすることで、"三姉妹ってこういう感覚なのかな"と感じながら現場に入ることができました。この姉妹のバランスがうまく保たれているからこそ、『キャッツ・アイ』が成り立っているんだなと、ひしひしと感じますね」
佐藤「怪盗と喫茶店のお姉さんという二面性だけでなく、ひとりの人間として、三姉妹がいろいろな表情を見せてくれるのが魅力的だと思います。俊夫としては、泪さんに優しくされてそっちに行っちゃったり、愛ちゃんにいいように使われちゃったり、フラフラしていますが(笑)、やはり瞳の存在が大きい。包み込むような母性と少女のような可憐さを持ち合わせているからこそ、彼も素の自分でいられるのかなと思います」

――連載から約40年、世代を問わず『キャッツ・アイ』が愛される理由はなんだと思いますか?
小松「喫茶店を営む近所のお姉さんたちが、実は怪盗であること。そして、瞳が付き合っているのは皮肉にも刑事で、それぞれの運命を狂わせていくことなど、改めてすごい設定だなと思います。リアリティのある世界観のなかにファンタジーもあって、エンタメとしても面白いですよね。
私はリアルタイムでは見ていない世代ですが、世界観を知らなくても設定は分かります。物語やキャラクターがキャッチーで色褪せないですし、いつまでも人々の心を惹きつけるので、大衆化されていったのだと思います」
佐藤「あの時代だからこそ描けた人間の感情があって、人間関係もいま以上に濃いなと思います。漫画を読んでいても、次の展開へと気持ちを引っ張ってくれるエネルギーを感じますし、北条先生の熱が残り続けている。それが人々を魅了している理由なのかなと思います。
あと、キャッツと対峙したときに、声を聞けば"瞳だって分かるだろ!"とツッコミたくなると思うのですが、違うんです。"細かいことはいいんだよ!"というドラマが最高じゃないですか。それよりも"いつ気づかれるんだろう"、"次はどうなってしまうんだろう"にワクワクドキドキが詰まっているなと思います」

文・写真=浜瀬将樹
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