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観月ありさと松下由樹の掛け合いは今も色褪せない面白さ!「ナースのお仕事」で演じた愛すべきドジな看護師

2025.9.26(金)

1996年に放送され、多くの視聴者を夢中にさせたコメディドラマ「ナースのお仕事」。新人看護師・朝倉いずみが失敗を繰り返しながらも成長していく、笑いあり、涙ありの物語は、ドラマはパート4まで、そしてスペシャルドラマや劇場版も制作されるほどの人気を誇った。

観月ありさと松下由樹の掛け合いが人気を呼んだ「ナースのお仕事」
観月ありさと松下由樹の掛け合いが人気を呼んだ「ナースのお仕事」

主演は観月ありさで、ドジだが真っすぐな性格の主人公・朝倉いずみを演じた。30年連続で連ドラ主演というギネス記録を持つ観月の経歴において、この「ナースのお仕事」は代表作に数えられる作品で、弾けるような勢いがあり、彼女の持ち味であるコメディエンヌぶりも堪能できる。

また、朝倉を指導する先輩看護師・尾崎翔子を松下由樹が演じている。朝倉を叱る時の「あーさーくーらー!」のセリフも好評となり、観月と共に十二分にドラマを盛り上げている。

■観月ありさの魅力が爆発!弾ける演技に思わず釘付けに

朝倉はその当時における"今どきの若者"で、遊ぶため、東京に出るために看護学校を卒業した。冒頭の卒業祝いのパーティではノリノリでイケイケだが、はしゃぎすぎたせいか気を失ってしまう。そうして運ばれたのは朝倉が勤めることになっていた若葉会総合病院で、ここで看護師の尾崎と初対面を果たすことになる。

その後、寮に入って朝倉の看護師生活がスタートするわけだが、自分に素直で感情を隠さない朝倉を体現する観月の演技は、最初から良い感じで弾けている。寮で出会った看護学校時代の知り合いに「卒業できたんだ」と言われて固まる時の表情や、機嫌が悪そうな患者に対応した時の情けない変顔、また、業務中に仲の良い男性・三上博之(諸星和己)と電話しているのが尾崎に見つかって慌てるなど、豊かな表情でコメディエンヌぶりが爆発している中で、細かい演技も効いている。

そして、シリアスな場面でも、観月の演技力が存分に発揮されている。ナースコールに応答しなかったために患者が吐血した際には、どうしたらよいのかわからずただ焦燥し、その後、尾崎に強く叱られると、自責の念に囚われたかのように呆然としたりと、朝倉の心情がストレートに伝わってくる。第4話で、眠っている患者に泣きながら語るシーンなどは、朝倉の温かい思いが感じられて、ついホロリとしてしまうほどだ。

■しっかり者の先輩看護師を幅広い演技で魅せた松下由樹

松下が演じる尾崎は、ドジな朝倉を指導する立場。それだけに叱咤する場面も多く、例えば初日に遅刻してきた朝倉に「この仕事に言い訳は通用しないわよ」と一喝したり、朝倉のミスで患者の容態が悪化した時には本気で怒ったり。そういったシーンで厳しくあるのはもちろんだが、同時に尾崎が朝倉や患者を思う真摯な気持ちが伝わってくるのは、松下の演技のなせる技と言えるだろう。

尾崎は朝倉より大人の雰囲気があり、看護師としての経験も豊富だ。第2話で運ばれてきた患者が妊娠しているとわかった時には、産婦人科病棟での経験を活かし、患者を励ましながら処置を進める。そんな姿はかっこよく、朝倉が尊敬のまなざしで尾崎を見つめるのにも納得がいく。

そして、そんな2人のやり取りが、このドラマの最大の魅力。病室で誤って朝倉が尾崎を叩いた時は、揃って変顔になったり、自分の意見を聞かない尾崎に朝倉が「いったいどういう耳してるんですかね」と言えば、尾崎は「いい形してるって言われるよ」とサラッと返す。また、朝倉が暮らす寮に事情があって尾崎が引っ越してきた時は、2人して号泣したりもする。そんな掛け合いを見ていると楽しくもあり、自然と温かい気持ちにもなれるのだ。

時が経ってもその面白さと感動は色褪せず、観月と松下の好演が今も輝いて画面に映る、まさに名作ドラマといえるだろう。

文=堀慎二郎

放送情報【スカパー!】

ナースのお仕事
放送日時:2025年10月21日(火)12:10~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます