松村北斗(SixTONES)と高畑充希が体現する初恋のその後...米津玄師らの才能が新海ワールドを再構築した実写版「秒速5センチメートル」
2025.9.26(金)

「君の名は。」(2016年)をはじめ、「天気の子」(2019年)、「すずめの戸締まり」(2022年)と興収100億円を超える大ヒットを連発し、日本を代表するアニメーション監督となった新海誠。
中でも、美しい映像や音楽、象徴的な心情描写が織りなす、詩的な世界観を作り上げた"新海ワールドの原点"との呼び声も高いのが「秒速5センチメートル」(2007年)だ。世界にファンを抱えるこのマスターピースを実写化した映画「秒速5センチメートル」が10月10日(金)より公開される。

(C) 2025「秒速5センチメートル」製作委員会
子ども時代、高校生、大人という3部構成で、"18年間"に及ぶ淡く切ない恋模様を描いた原作アニメの公開から18年が経った、これぞというタイミングで実写化された本作。
1991年の春、東京の小学校で出会った貴樹と明里は、心の距離を縮めながらも、卒業と同時に明里が栃木へと引っ越し、離れ離れに。その後も文通を重ね、中学1年生の冬、吹雪の夜に再会した2人は桜の木の下である約束を交わす。
2008年、東京で人と深く関らない生活を送っていた貴樹は、自分が過去に取り残されていることを気づく。一方の明里は思い出と共に静かな日常を送っていた。

(C) 2025「秒速5センチメートル」製作委員会

(C) 2025「秒速5センチメートル」製作委員会
物語の主人公となる遠野貴樹の青年期を、俳優として目覚ましい活躍が続く松村北斗(SixTONES)が演じ、物憂げで繊細な雰囲気は原作のイメージにピッタリとマッチ。
新宿のソフトウェア開発会社で働くシステムエンジニアとして日々をやり過ごす疲弊した様子からふと堰を切ったように目を潤ませる姿まで、静謐ながらも真に迫る演技を見せる。初恋の幻影に縛られる男の虚しくも切実な感情を表現した。
自身も「何度も見返してきた作品」だからこその難しさや重責を押し退けて演じきった松村には、「すずめの戸締まり」で声優に抜擢した新海監督も、完成披露試写会で「北斗くんで本当に良かった」と太鼓判を送ったほどだ。

(C) 2025「秒速5センチメートル」製作委員会

(C) 2025「秒速5センチメートル」製作委員会
一方、ヒロインの明里を演じたのは高畑充希。彼女自身も役のイメージには合わないという懸念を抱いていたという意外性のあるキャスティングが話題になった。原作では大人時代の明里がほとんど語られなかっただけに、高畑が抜群の演技力でどのような人物像を作り上げているのかにも注目したい。
監督を務めるのは、奇しくも原作当時"33歳"だった新海と同じく、撮影時33歳だった奥山由之。桜が舞い散る踏切の前にたたずむ様子など、原作の印象的なシーンを再現し、センチメンタルな世界観を映像から構築。東京や種子島など全国各地で全編ロケ撮影を行った四季折々の風景を、光のフレアを用いたフィルムのような淡い映像でノスタルジックに映し出す。

(C) 2025「秒速5センチメートル」製作委員会

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奥山監督といえば、「感電」といった米津玄師のMVで名を上げたが、本作では "盟友"と言える米津が主題歌「1991」を書き下ろし。この1991年は、劇中で貴樹と明里が出会った年であり、また米津と奥山の誕生年。奥山が「貴樹の半生に、映像や音楽を通して僕ら自身を重ねて描くことの意味が『1991』という曲の筆跡に詰まっているように感じた」と評するように、作り手たちの感情が作品全体を包み込みながら、新海ワールドを新たに築き上げている。

(C) 2025「秒速5センチメートル」製作委員会
原作で印象的な使われ方をしていた山崎まさよしの挿入歌「One more time, One more chance」や、貴樹が高校生活を過ごした種子島時代の同級生・花苗役の森七菜、宮崎あおい(※「崎」は正しくは「立さき」)や吉岡秀隆ら豪華キャストの演技、原作を膨らましたエピソードなど、様々な要素によって新海の代表作を実写として作り上げた「秒速5センチメートル」。
新海自身が「自分でも驚いたことに、泣きながら観ていた。『秒速5センチメートル』を作っておいて良かったと、心から思えた」と語る世界を堪能したい。

(C) 2025「秒速5センチメートル」製作委員会
文=HOMINIS編集部
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