夏帆がコンビニ店員、ホステスなど様々な姿になり失踪人として逃げ続ける ...高橋一生もカンの鋭い巡査役で出演「連続ドラマ Wヒトリシズカ」
2025.9.26(金)
10月からスタートする再生ロマンスコメディ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」で竹内涼真とW主演を務める夏帆。10代で主演した映画「天然コケッコー」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞して以来、女優として様々な分野で活躍。バカリズム脚本の「ホットスポット」、「ブラッシュアップライフ」、「架空OL日記」にも出演し、そのコミカルで飄々とした演技が高い評価を得ている。
そんな夏帆が闇を抱えたミステリアスなヒロインを演じたのが「連続ドラマW ヒトリシズカ」だ。原作は「ストロベリーナイト」や「ジウ」など女性を主人公にした警察小説が反響を呼び、映像化もされている誉田哲也。メガホンを平山秀幸がとった。
本作で夏帆が演じているのは中学3年生の時、失踪した伊東静加。次々に殺人事件が起こっていく6話完結の本格警察ミステリードラマとなっている。静加の義父で警察官の伊東孝俊を岸部一徳が、生みの母親、深雪を黒沢あすかが演じ、高橋一生、村上淳、新井浩文、長塚圭史、松重豊、温水洋一、門脇麦とキャストも演技派揃いだ。
凄惨な現場でゾクっとする笑みを浮かべ、人間の醜さや欲望が渦巻く環境の中にあっても、顔色ひとつ変えない静加。そのクールな佇まいに湧き上がってくるのは「この女、何者?」というシンプル且つ深い疑問だ。ダークヒロインに初挑戦した夏帆は当時、21才。底知れない可能性が垣間見られる。
■事件の陰には静加が──。高橋一生はカンの鋭い巡査役で出演。
©2012 WOWOW INC.
5つの殺人事件に見え隠れするのが失踪した静加の存在だ。高橋が演じる木崎は出世に意欲的な巡査。勤務する交番近くのアパートで射殺事件が起きたこともあり、人手不足から特捜部に配属される。やがて木崎は被害者の男の部屋を見たときに感じた違和感や離れた場所にいるはずの先輩、大村がいち早く現場に駆けつけていたことなどに違和感を持ち、禁断の真相に迫ることになる。シニカルで知的な巡査役に高橋の持ち味が光る。
そして、本作にじわじわ、引き込まれていく理由のひとつは静加を巡る脇役もくせ者ばかりなことだ。名前を偽り、コンビニで働く静加の同僚女子からストーカーの相談を受ける生活安全課の山岸(新井)は防犯に執念を燃やしている男。じっとりとした視線は相談者に恐怖を与えるほどだ。
また、伊東に頼まれて秘密裏に静加の捜査をし続けている元警察官の探偵、青木(長塚)が関わることになる不動産会社経営の南原(池田成志)はマル暴の鮎川(松重)が接触を止めるほどの危険人物。とはいえ、鮎川もどっちがヤクザなのか判別しがたいほどドスがきいた刑事。そんな男たちを裏で操るように翻弄する静加は存在自体がミステリーだ。
■逃げ続けるヒロイン。夏帆の多彩な顔に釘づけに
©2012 WOWOW INC.
制服姿のまま、姿を消した静加は偽名を使い、場所を変え、失踪人として生き続けていく。ある時は眼鏡をかけた地味なコンビニ店員に扮し、ある時はセクシーなドレスに盛り髪のホステスとして南原に近づき、拳銃の撃ち方を教えてもらうほど気に入られる。
第5話では8才の静加が置かれていた状況や、母と伊東との出会いが描かれ、生い立ちが浮き彫りになっていくが、それでも静加の心の奥までは立ち入れない謎が残る。サイコパスのような顔、冷酷で空っぽな表情、組長にも媚びないサバサバした態度、ある少女と出会って初めて見せる寂しげな視線。心から笑ったことはあるのだろうかと思わせる主人公になりきった夏帆から目が離せない。長い逃走劇の目的を含めて見る人の数だけ答えがある余白のある作品のヒロインを演じきった夏帆。その不思議な魅力が余韻を残す。
文=山本弘子
放送情報【スカパー!】
連続ドラマW ヒトリシズカ(全6話)
放送日時:2025年10月9日(木)23:00~
放送チャンネ:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
出演:夏帆、高橋一生、村上淳、長塚圭史、黒沢あすか、岸部一徳
※放送スケジュールは変更になる場合があります。
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