「NO OTHER CHOICE」で7年ぶりに映画復帰するソン・イェジン、10歳差のペ・ヨンジュンと演じたR指定の純愛映画「四月の雪」が色褪せない理由
2025.9.17(水)

第82回ベネチア国際映画祭でのワールドプレミアに続き、9月17日(水)より開幕する第30回釜山国際映画祭のオープニング作品に選ばれた映画「NO OTHER CHOICE(ノー・アザー・チョイス)(英題)」。鬼才パク・チャヌク監督の3年ぶりの新作として世界的な注目を集めるこの映画は、第98回米国アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表にも選ばれており、シネフィルたちの高い関心ぶりが窺える。
2000年公開当時、凄まじい興収成績を叩き出した大ヒット映画「JSA」でも組んだ監督と主演イ・ビョンホンの再タッグにも心躍るが、ビョンホンの妻役として実に7年ぶりに映画復帰を飾るソン・イェジンにも熱い視線が注がれている。

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日本中に第一次韓流ブームを巻き起こした"四季シリーズ"の第3作「夏の香り」(2003年)で一躍スターとなったイェジンも、「愛の不時着」(2019年)で共演したヒョンビンと2022年に結婚し、今や一児のママに。「NO OTHER CHOICE」はそんな彼女にとって、ヒョンビンと共演した「ザ・ネゴシエーション」(2018年)以来の"カムバック"映画でもあるのだ。
結婚・出産という人生の転機を経たイェジンの進化ぶりにも期待が集まる一方で、今からちょうど20年前、当時20代前半だったイェジンが10歳年上のペ・ヨンジュンと共演した映画「四月の雪」も、今振り返るとまた違った視点で味わうことができる。

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10月11日(土)深夜にアジアドラマチックTV(アジドラ)にて放送される「四月の雪」は、恋愛映画の名手として知られるホ・ジノ監督が手掛けた大人のラブロマンス。照明ディレクターのインス(ヨンジュン)は、妻が交通事故に遭ったという知らせを受け病院へ向かうと、そこには同じく夫の事故で駆け付けたソヨン(イェジン)がいた。
現場に残されたカメラと携帯電話から、2人は互いのパートナーが不倫関係にあったことを知る。心に深い傷を負いながらパートナーの看病を続ける2人は、唯一苦しみと悲しみを共有できる存在として心を近づけていく。

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当時、四季シリーズの第2作「冬のソナタ」の熱狂的なムーブメントの中心人物だったヨンジュン、20代前半で"国民の初恋"と呼ばれた清純派のイェジン双方にとって、"ダブル不倫"という設定はかなりチャレンジング。繊細で静謐な演出に加え、交通事故でパートナーが意識不明というシリアスな設定も相まって、独特の緊張感が漂う。

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現場に残されたカメラでパートナーの不倫動画を目にする場面、事故で巻き添えになった被害者の葬儀で遺族になじられる場面など、序盤はシリアスな展開が続く。被害者の葬儀の帰りにこらえきれず号泣するシーンや「私、何か悪いことしたかしら...」とつぶやくシーンなど、現実に押しつぶされそうなソヨンの深い悲しみを、イェジンが20代前半とは思えない深みのある表情で見せていく。

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その悲しみが深いほど、同じ痛みを抱えるインスとの間に生まれるシンパシーも強烈だ。2人が交わす会話は「お仕事は...」「ご主人とのなれそめは...」と当たり障りもないものばかりだが、2人の感情は裏腹にどんどん高まっていく。そして2人は、季節外れの雪が舞う海辺の街で、互いを激しく求めあう。

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濃密なベッドシーンを描きながらも、2人の純粋な愛が際立つ映像美はホ・ジノ監督ならでは。イェジンの情感あふれる演技は当時、ヨンジュンも舞台挨拶で「実際の年齢差を感じさせないほど成熟した方」と称賛したほど。日本で公開された韓国映画で歴代最高の興行成績(当時)を記録したのも、ヨン様ブームだけでなくイェジンの成熟したロマンス演技によるところが大きいだろう。
ママとなったイェジンが俳優として新たなステージに立つ今だからこそ、彼女の原点の一つ「四月の雪」の情感あふれるロマンスをあらためて味わってみたい。
文=酒寄美智子
放送情報【スカパー!】
韓国映画「四月の雪」<R15+指定>
放送日時:2025年10月12日(日)0:45~
チャンネル:アジアドラマチックTV(アジドラ)
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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