映画『宝島』妻夫木聡が"むき出し"の演技で物語を躍動...すべてを代表作にする名優の魅力
2025.8.29(金)
「妻夫木聡の代表作がまた誕生した」ーーそんな確信を抱いたのは、9月19日(金)公開の映画『宝島』の試写会に参加したときのことだ。
第160回直木三十五賞を受賞した同名小説を、「るろうに剣心」シリーズや、連続テレビ小説「龍馬伝」で知られる大友啓史監督が実写化した本作。主演の妻夫木、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら豪華俳優陣が、戦後の沖縄、すなわちアメリカ統治下の時代に生きる若者たちを演じた。
1952年、沖縄には米軍基地から物資を奪い、住民らに分け与える"戦果アギヤー"と呼ばれる集団がいた。ある襲撃の夜、メンバーの精神的支柱だったリーダー・オン(永山瑛太)が忽然と姿を消す。一体なぜ?
彼の幻影を追いながらも、グスク(妻夫木聡)は刑事、オンの恋人・ヤマコ(広瀬すず)は小学校の教師、オンの弟・レイ(窪田正孝)はヤクザと、それぞれ異なる道へ。そんななか、沖縄を揺るがす大きな事件が起こって...。
(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会
グスクは親友のオンを探すために刑事になった。"生きているかどうかも分からない人を想い続ける"ことは、どれほど苦しいことだろう。心は折れ、疲弊しながらも、それでも一筋の光を求めて彷徨う。その悲しみすらも彼は背負って生きてきた。どこか張り詰めた空気をまとい、針で一刺しすれば、パンと割れてしまいそうな脆さもあったグスク。ただ、刑事という鎧をひとたび脱ぐと、そこには慈愛に満ちた青年の姿があった。ふとした瞬間の笑顔に、グスク本来の人間味を感じるのだ。
作品を観終えた後、グスクを丁寧に演じた妻夫木に射抜かれたことに気づく。実際に起きた事件や出来事を背景にした重厚な物語、当時の匂いすらも再現した演出、そしてリアリティが増す沖縄のロケ地など、その土台があるなかで"躍動する妻夫木"がたまらなく美しい。特に、感情を爆発させて葛藤し、もがくシーンでは、目の前に彼がいて、ツバが飛んできそうなほどの臨場感があった。心の内を吐露する表情や声に涙が止まらない...妻夫木から感じる"むき出しの人間"に、私は心を奪われたのだ。
(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会
思えば、我々はいつも妻夫木の演技に心酔してきた。映画だと「ウォーターボーイズ」(2001年)、「悪人」(2010年)、「ある男」(2022年)、ドラマだと「オレンジデイズ」(TBS系/2004年)、NHK大河ドラマ「天地人」(2009年)、「若者たち2014」(フジテレビ系/2014年)、NHK連続テレビ小説「あんぱん」(2025年)など...代表作は挙げればきりがない。彼が演じたキャラクターが、いまだに心のどこかに住み続けているのは、その演技から感じる「愛情」や「体温」に魅了されているからなのだろう。
『宝島』やグスクも、多くの人の心に住み続けるに違いない。私はそう確信している。
文=浜瀬将樹
公開情報
映画『宝島』
出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧、木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮、デリック・ドーバー
監督:大友啓史
原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)
公開表記:2025年9月19日(金)より全国公開
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会
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