柳楽優弥がノンストップ!モンスター級の狂気に引き込まれる映画「ディストラクション・ベイビーズ」<R-15>
2025.8.29(金)

2024年にTBSドラマ初主演を務めた「ライオンの隠れ家」で弟のために生きる兄を演じて大きな話題をさらった柳楽優弥。一方、2025年3月には注目の配信ドラマの続編「ガンニバル」シーズン2(Disney+ )では、内に狂気性をはらんだ警察官役を再演して、持ち前の演技の幅の広さを見せてくれた。
だが、彼の輝かしい経歴を振り返ると、それは特に驚くことではない。デビュー以来、シリアスな役からコミカルな役、そして無口で内向的な役から荒々しく攻撃的な役まで、「演じたことのないタイプの役がないのでは?」と思うほどに、さまざまなタイプの役を演じてきているからだ。
しかも、彼の演技の素晴らしさは、幅の広さだけでなく、深度の変化も合わさっているところで、横軸縦軸の変化が合わさることで、同じようなタイプの役でも全く異なるテイストを表現している。そんな幅広い守備範囲を誇る柳楽が"狂気性"に特化した演技を見せているのが、2025年9月16日(火)に日本映画専門チャンネルで放送される映画「ディストラクション・ベイビーズ」<R-15>(2016年)だ。
■柳楽演じる泰良を中心に物語はフルスロットルで展開していく

同作品は、自身初の長編映画「イエローキッド」(2009年)や映画「NINIFUNI」(2011年)などで世界的注目を集めた真利子哲也監督の商業映画デビュー作。暴力への衝動に駆られ続ける男の狂気が周囲に大きな波紋をもたらしていく、愛媛県松山市を舞台に若者たちの欲望と狂気を描いた青春群像劇だ。この作品で柳楽は「第38回ヨコハマ映画祭 主演男優賞」「第90回キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞」を受賞しており、突き抜けた芝居で"狂気性"を表現している。
愛媛県松山市の小さな港町で暮らす将太(村上虹郎)は、けんかに没頭して姿を消した兄・泰良(柳楽)の消息を案じていた。一方、流れ着いた松山の中心街で、屈強な者を見ては闘いを挑む泰良は、彼に惹かれた高校生の裕也(菅田将暉)と組むうち、暴力はゲーム性を帯びて過激さを増していく――というストーリー。
この作品での、泰良を演じる柳楽の演技の苛烈さがすごい!1000馬力を超えるF1のエンジンのような、もしくは1000℃を超えるマグマのような、内で激しく燃え滾りながらうごめく"何か"に突き動かされるように、自分でも止まれない"狂気"にとらわれた青年を熱演している。「ガンニバル」シリーズでは、内に秘めていた狂気性が感情のエンジンを吹かすと顔を出し、その頻度が高まっていくという役どころだが、この作品では最初から最後までフルスロットルで駆け抜けており、彼が表現する泰良の"狂気性"と"危うさ"に否応なく引き込まれてしまう。
■視聴者を引き込む柳楽の目の芝居

ご覧いただくと分かるが、泰良は9割9分せりふがなく、ほとんどがバイオレンス・アクションシーンで構成されており、それだけでも驚きなのだが、約2時間休むことなく視聴者をぐいぐいと作品の中に引き込み続ける力強さとその持続力には言葉を失ってしまう。どれほど過激で暴力的であっても、観る者からすれば画面の中の出来事であるし、ベクトルが一定であればどうしても"慣れ"が生じてしまうものなのだが、それを全く感じさせることなく最後までフルスロットルで引き込み続けてくれる。
その"引き込む力"の源泉は、彼の目の芝居からきている。誰彼構わずけんかを売る時の目が座っている様子や、どれだけダメージを負おうとも獣のように目だけはギラついている様子、相手にやられても"悔しさ"などの感情はよぎらず、ただただ倒すためだけに光を放ち続ける様子など、目の芝居で「人外」や「モンスター」という表現がふさわしいキャラクターに仕上げている。
"モンスター"級の狂気性を体現した柳楽の、他では見られない目の芝居が核となる苛烈な演技に引き込まれてみてほしい。
文=原田健
放送情報【スカパー!】
ディストラクション・ベイビーズ<R-15>
放送日時:2025年9月17日(水)00:15~ほか
放送チャンネル:日本映画専門チャンネル
柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、池松壮亮、北村匠海
※放送スケジュールは変更になる場合があります。
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