吹き替え声優に初挑戦の松本若菜が芸能界で生き残る秘けつを告白「あまり気にし過ぎないこと」
2025.8.24(日)

松本若菜が、8月8日(金)公開の映画「ジュラシック・ワールド/復活の大地」で初めて日本語吹替版声優に挑戦した。
同作品は、1993年の『ジュラシック・パーク』を皮切りに壮大な世界観をスクリーンで構築し、ビッグヒットの概念を塗り替え、3部作2組で世界60億ドル超えの興行成績を記録した「ジュラシック」シリーズの最新作。前作の映画「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」(2022年)から5年後の世界を舞台に、陸・海・空3大恐竜のDNA採取に挑むチームを描く。
地球環境は恐竜にとって生きづらくなり、現存する個体は赤道近くに隔離され、太古の時代に近い気候で生きながらえていた。そんな中、陸・海・空にわたる3大恐竜が、人類の命をも救う心臓病の特効薬を作る上で鍵となるものをDNAに内包していることが判明。その遺伝物質を手に入れるために編成された腕利きの秘密工作員、ゾーラ・ベネット(スカーレット・ヨハンソン)率いる精鋭チームは、種々雑多な恐竜が埋め尽くす島に足を踏み入れる...というストーリー。松本は、ゾーラの声を務める。

今回、松本にインタビューを行い、出演を聞いた時の感想や演じる上で意識したこと、初めての日本語吹き替え版での声優業、「ジュラシック」シリーズの魅力などについて語ってもらった。
――初めてオファーを聞いた時の感想は?

「『え...私? どうして? なんで⁇』とびっくりして、なかなか頭の整理ができなかったですね(笑)。でも、心から嬉しくて『ぜひ、ぜひ、やらせていただきます!』とお返事させていただいて、『精一杯務めさせていただきたいな』と身が引き締まるような思いでした。世界的な超大作ですし、私も小さい頃からシリーズを見てきた作品の最新作ということもあり、シリーズ初となる女性が主人公の作品に参加させていただくことはとても意味があることだなと思って、プレッシャーを感じながらも気合が入りました」
――「ジュラシック」シリーズのどのようなところに魅力を感じますか?
「"恐竜"というロマンを求めて復活させてしまった結果、自然の摂理に反した行いのしっぺ返しを食らってしまうという、どこか今の私たちの生活にも刺さるメッセージが込められているところですね。恐竜が出てきてドキドキハラハラという以外にも、"人間の愚かさ"や"生命の尊さ"など、私も子供ながらに感じていたので、今の子供たちにもいろいろな感情を受け取って、考えてもらえるのではないかと思います」

――ゾーラを演じる上で意識したことは?
「ゾーラは特殊工作員で、過去に友人を亡くし、同時期に母親も亡くしていて、心の傷が癒えていない状況で、今回のミッションに参加するかどうか悩むという背景があるのですが、そんな彼女の"弱さの中にある強さ"というものを表現できたらと思って臨みました。また、リーダー的な存在でありますので、チームを引っ張るような口調は意識しました」
――スカーレット・ヨハンソンの演技に対して感じたことは?

「まずは台本を開かずに本編を3回見たのですが、英語が全く分からなくても不思議と表情で伝わるものがあって! 何を話しているかは分からなくても、その時の感情だったり、内に秘めているものがお芝居に出ていて感じることができました。また、後に台本を読み合わせた時に、『ここはそうだよね。思うところがあるよね』とか『ここはみんなを引っ張っていくところだから、語気を強めたんだな』というように通じ合うところもあれば、『こういう表現の仕方があったのか』と逆に驚かされる部分もあって。言葉を越えて通じるものを感じて、『私もそっちの世界に行きたいな』と思ったりしました」
――吹き替えのお仕事をやってみた感想は?
「ゾーラは悲鳴がなくて、台本には『(悲鳴)』って書いてあっても、いわゆる『キャー』というのではなく、『うわぁあ』みたいないわゆるうめく感じが多かったのですが、今回演じながら『私って、今までのお芝居で結構うめいてきたんだな』と(笑)。戸惑うことなくスッと入ってきたので、自然な感じで演じられた気がします。
あと、実際やってみて感じたのが、実は英語って会話にするとあまり抑揚がなくて結構淡々としているんだなと。だから、そのまま日本語にしても伝わらないんですよね。そういったところも新しい発見で、学びになりました。改めて声優さんたちを尊敬しました。普段の私たちは、動いて、表情や声も駆使してお芝居をしていますが、声優さんたちは声だけでいかに奥行きを持たせるかという。そう考えると、声だけでもまだまだ伝え方があるし、今後お芝居する場面でも、例えば"目をつむって虚脱しながら声だけで伝える"みたいな表現方法もあるかもしれないと思いました」
――ゾーラはチーム引っ張っていく存在ですが、ご自身は引っ張っていくタイプですか?
「『みんなで仲良く~』っていう方かな(笑)。ただ、ありがたいことに何度か座長も経験させていただいて、その時に作品に対して真摯に向き合っていると、自然とみんなが同じ方向を向いて進んでくださるので、時にはみんなの先頭に立つ場合もありますね。でも、そればっかりだと私の場合はちょっと辛いので、"みんなで肩を並べて歩く"みたいな瞬間も挟ませてもらいながらカッコつけさせてもらっています(笑)」

――ゾーラのように芸能界というサバイバルを生き残ってきたと思いますが、その秘訣は?
「うーん...あまり気にし過ぎないことですかね。すてきな俳優さんはいっぱいいるし、その方たちと比べても仕方のないことですし。ただただ"自分にしかできない何か"っていうものを求めながらこの仕事をしているので、自分がいただいたお仕事をどれだけ自分の中に落とし込んでやれるかということに尽きると思うし、それでとてもやりがいを感じられますから。
もちろん、20代や30代前半まではものすごく周りが気になっていて、オーディションに最後まで残ったのに落ちてしまった作品を見に行って、『悔しい...』って思うことも何度もありました。だけど、年齢や経験を重ねると、いい意味で諦めがつく。変なプライドとかがそぎ落とされて、今まで尖っていた部分が1枚ずつ剝がされていくと、純粋に『この仕事が楽しいから』しか残らなくて、ここ数年は自分でもすごく肩の力が抜けたなと思いますね」
――最後に鑑賞される皆さまにメッセージをお願いします。

「今回は、陸・海・空それぞれの大きい恐竜のDNAをとるというミッションが課せられていて、そのミッションに至るまでにも一筋縄ではいかないいろいろなことがあり、ミッションを達成して見事に帰還できるのかというところはもちろん、仲間との出会いでゾーラの気持ちがどんどん変わっていくところも一つの見どころだと思うので、ぜひ劇場でご覧いただいて、皆さまの心に何か残るものがあったらいいなと思います」
文=原田健
写真=皆藤健司
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