ホラーが苦手なのせりんが、映画『近畿地方のある場所について』の現場を語る!「楽しく撮影できました」
2025.8.7(木)

映画『近畿地方のある場所について』が2025年8月8日(金)に公開される。
原作は背筋作の小説で、2023年1月からWeb小説サイト「カクヨム」に投稿され、瞬く間にSNSで話題を呼び、同年8月に書籍化された。この話題作を、「貞子VS伽椰子」「サユリ」の白石晃士監督が映画化する。
行方不明になった編集長の行方を探すため、オカルト雑誌の編集部員・小沢悠生(赤楚衛二)とオカルトライターの瀬野千紘(菅野美穂)は、彼が消息を絶つ直前まで調べていた過去の未解決事件や怪現象の数々が、すべて"近畿地方のある場所"へとつながっていたことに気づくのだった...。
今回は、本作で"見てはいけない動画"を見て怪異に巻き込まれていく大学生・目黒裕司を演じたのせりんにインタビュー。撮影中のエピソードや役作り、映画の見どころについて話を聞いた。
――今回オーディションで出演が決まったと伺ったのですが、受けた時の率直なお気持ちや感想をお願いします
「オーディションが少し特殊で、ワークショップのような感じでした。出演が決まったときは やっぱり嬉しかったですし、 白石監督の作品に参加できることも、とても光栄でした」
――脚本を読んでみての感想や、原作と比べて感じた点をお聞かせください
「脚本なのに小説っぽくて、不思議な感覚でした。原作も読んだのですが、僕はホラーが得意じゃないので、すごく怖くて...下手したら映像で観るよりも気味が悪いというか、怖すぎて不快感のようなものすら覚えましたね。映画では、後半が原作と少し変わっていたのですが、怖さは持続していた気がします」
――ホラーが苦手だそうですが、苦手なジャンルを演じてみて感じたことや、準備されたことはありますか?
「前からホラー作品だからといって現場は怖くないと聞いていたので、身構えないで行ったら、本当に怖くなかったです(笑)。皆さんすごくお話されていて、楽しく撮影できました。あと、出演するにあたって、白石監督の過去の作品を観ました。怖いものは怖いのでホラーを克服するつもりはなくて、その点、僕は菅野さんや赤楚さんのように怪異に立ち向かう役ではなかったのでやりやすかったです」

――目黒の役作りはどのようにされましたか?
「とにかく現場でやってみる感じでした。過去に、あまり作り込みすぎないほうがいいとアドバイスいただいたことがあって、役のことは考えるのですが、現場ではゼロにするようにしています」
――実際に演じられて、難しかったこと、勉強になったことなどはありますか?
「モキュメンタリー要素のある作品は初めてだったので、自然なお芝居を求められたのが難しかったです。今まで自然な芝居をほめていただいたことがあるのですが、今回は『もっと自然に』とたくさん指摘されました。台本を守って演じるのではなく、ポイントだけ押さえて、つなぎの『あの...』とかどんどん足していいと言っていただいて、ここまで自然さを求められたのは初めてだったので新鮮でした。あと、目黒はどんどん様子が変わっていくのですが、どうしても撮影は前後するので、4段階あるとしたら、『今日は3ぐらい』などと自分の中で決めて演じていました」
――初めて特殊メイクもされたそうですが、実際にやってみていかがでしたか?
「特殊メイクには1~2時間くらいかかったのですが、動けないししゃべれなくて大変でした。目も一重になって、『僕もおじさんになると一重になるのかな』とダブルパンチで落ち込んだりもしました...(笑)。髪のベースは地毛なんですが、付け毛で伸ばしたり、白髪を増やしたりして、白髪を入れる作業は僕も何本かやらせてもらいました」
――主演の菅野美穂さん、赤楚衛二さんのお2人について、共演してみての印象や、撮影時のエピソードはありますか?
「菅野さん、すごくおしゃべりされるんですよ(笑)。『僕がしゃべらないといけないのにな』と思いながら、YouTuberの話などで大盛り上がりしちゃって、赤楚さんも交えて、撮影に入る直前まで話していました。すごく楽しかったです」
――現場の楽しい雰囲気が伝わってきました!のせりんさんは人見知りはされないんでしょうか?
「結構人見知りです。だから、今回の現場も菅野さんが話題を振ってくださった気がしますね。ただ、僕は緊張しいなことがあまり伝わらないらしくて、いつも話しかけてもらえることが多いです(笑)」

――白石監督と実際にお会いした際の印象や、演技について話したことはありますか?
「監督はホラー作品をたくさん撮られているけど、ホラーを信じてないというか、全く怖がってないんです。監督が、オカルト雑誌『ムー』の編集長と"出る"と噂の場所に行って心霊現象に遭った話をしてくださったんですが、とても楽しそうに話していて、怖いより、面白いとかの興味が勝ってるのかなと感じました。すごく不思議な方でしたね(笑)」
――今回はモキュメンタリーと劇映画が融合された珍しい構成の映画になっています。モキュメンタリーパートの中で特に怖かったシーンや、印象的だったものはありますか?
「動画配信者が心霊スポットの首吊り屋敷に突撃する潜入映像が、大きいスクリーンで見ると2割増しで怖かったです。あと、目黒も見たことで怪異に巻き込まれていく『見てはいけない動画』も、見たら本当に大変なことになる気がします。モキュメンタリーパートはすごく怖くはあるのですが、質感が各時代に合わせて作られていて、当時の雰囲気が一目で分かる感じで、映像としてすごく面白かったです」
――ホラーが苦手な中、白石監督の過去作を観たとのことでしたが、いかがでしたか?
「白石監督のファンが周りにたくさんいて、いろいろおすすめしてくれた中で『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズを全部観ました。ホラーといっても、怪物やクリーチャーはあまり怖くないのですが、このシリーズは、リアルな質感がかなり怖かったです...」
――普段はどういったジャンルの作品を観ますか?
「アニメが好きなので、アニメの映画版はマストで見ます。あとはヒーローものが好きですね。脚本でいうと、今泉力哉さんの作品が結構好きで、あの雰囲気は好んで観ます。最近だと奥山由之さん・大史さん兄弟の作品も結構チェックしてますね」
――現場で撮影したデータが真っ黒になってしまう現象があったとお聞きしたのですが、のせりんさん自身はそういった怪奇現象に遭いましたか?
「そんなことあったんですか?お祓いしたのに!でも、データがなくなってしまうのは怖いより怒りのほうが勝ちますね。僕自身には特に何もなかったです。気付いてないだけかもしれないのですが、霊感がないんですよね。高校の時、心霊スポットに行くのが流行っていたのですが、霊に失礼だなと思って行ったことがなくて、僕は霊の邪魔をしないように生きていきたいです(笑)」
――現在、ファッションモデルをしながら、演技のお仕事も増えてきていると思います。楽しさややりがいを教えてください
「ドラマや映画の現場を重ねるにつれて、『仕事として俳優活動をしているんだな』と実感するようになりました。今までのお仕事も全力のつもりだったのですが、根本が全然違った気がします。自分の中で意識が変わったというか、『マジでやらなきゃな』とさらに気合いが入りました」
――目指している俳優像や、やってみたい役柄はありますか?
「明確なイメージはなくて、全部できるようになりたいですね。最近、一回やってみてダメだったらもう一回やってみる、トライアンドエラーでもいいんだと気づいて、失敗が苦じゃなくなってきました。いろいろな役柄に挑戦したいと思っています」
――最後に、映画のみどころや、これから観る方にメッセージをお願いします
「序盤から"近畿地方のある場所"につながる様々な伏線があるので、全部注目して、目を離さずに観てほしいです。首吊り屋敷のシーンは特に怖くて、僕も観ていて声が出ました(笑)。怖すぎて一回では理解できないところや、気づけない伏線があると思うので、ぜひ何度も観ていただいて、原作と一緒に楽しんでいただければと思います!」

文=HOMINIS編集部
映画情報
映画『近畿地方のある場所について』
2025年8月8日(金)公開
原作:背筋「近畿地方のある場所について」(KADOKAWA)
出演:菅野美穂、赤楚衛二
監督:白石晃士
脚本:大石哲也 白石晃士
脚本協力:背筋
音楽:ゲイリー芦屋 重盛康平
主題歌:椎名林檎「白日のもと」(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC)
配給:ワーナー・ブラザース映画
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