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知念英和「仲間がいてくれたから、最後まで走れた」 FANTASTICSと挑んだ異世界での闘い

2025.8.7(木)

2024年9月より放送が始まった『仮面ライダーガヴ』は、"お菓子"をモチーフにした独自の世界観と、ヒーロー作品にとどまらない人間ドラマで注目を集めてきた。その劇場版『仮面ライダーガヴ  お菓子の家の侵略者』が、7月25日より全国公開中だ。

本作の舞台は、闇菓子のない異世界。かつての仲間が"赤の他人"として存在するなど、孤独にも向き合いながら、強敵に立ち向かうショウマの姿が描かれる。主題歌を担当したFANTASTICSからも4名が出演し、TVシリーズ以上のスケールで描かれるアクションと心理劇が大きな見どころとなっている。

主演を務める知念英和に、本作に込めた覚悟、FANTASTICSとの共演で得た気づき、そして"仮面ライダー"という存在が自身に与えてくれた"宝物"について語ってもらった。

知念英和が演じる仮面ライダーガヴの変身シーン
知念英和が演じる仮面ライダーガヴの変身シーン

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

――"異世界"でショウマとおなじみのキャラたちとの関係性が大きく変化します。演じていてどんな新鮮さや難しさがありましたか?

「普段一緒にいた仲間たちがまるで赤の他人として接してくる。その感覚が新鮮でありながら、どこか寂しさもありました。"本当に別人なんだ"と思いながら演じていたので、自然とショウマが感じる孤独が出てきたんだと思います。だからこそ、もとの世界の絆斗・ラキアと合流するシーンは、強い安心感に包まれましたし、"今ある幸せって当たり前じゃないんだな"と、ショウマ自身が噛みしめて帰ってくるようなストーリーだと感じました。
とはいえ、異世界での絆斗とラキアのギャップ溢れる姿もすごく好きなので、皆さんにも楽しんでいただけたらうれしいです(笑)」

――TVシリーズでのセットもかなりユニークでしたね。印象に残った場所や演出は?

「酸賀の研究室です。未確認生物やエイリアンの資料が並んでいて、僕やショウマにとって非日常的な空気に満ちていました。初めてその空間で演技したとき、"ここにいてはいけない"と思うような異質感があって、とても印象に残っています」

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

――FANTASTICSの4人がゲスト出演。なかでも世界さんとの対決シーンが印象的でした

「世界さんは現場での切り替えがすごくて、そこにいるだけでピリッとした空気が流れる。でも、休憩時間には"ヒデ、一緒にご飯食べよう!"と気さくに声をかけてくださって(笑)。すぐに打ち解けることができましたし、『ガヴ』や過去の仮面ライダー作品についてもたくさん話ができて、すごく貴重な時間でした」

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

――タオリン役の中島さんとの共演で印象的だったことは?

「今回の映画はショウマとタオリンが中心となって進んでいきます。一緒におばけ屋敷に行ったり、ケーキを作ったりと共演シーンが多かったこともあって、自然と信頼関係が築けていきました。中島さんは本当に謙虚で腰が低くて、スタッフさんからも愛されている方。撮影の合間もとても心地よい空気が流れていて、日々印象的でした」

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

――クラープ役の木村さん、謎の青年役の澤本さんとのやりとりは?

「木村さんは芝居への向き合い方がとても印象的でした。監督と話してすぐに芝居を切り替えていく姿を間近で見て、圧倒されました。澤本さんは今回が初めての芝居だったそうですが、堂々とされていてびっくりしました。僕との共演シーンも呼吸を合わせて演じることができて、現場ではとても頼もしい存在でした。気さくに接してくださる"優しいお兄さん"が4人もいて、本当にありがたかったです(笑)」

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

――主題歌「Candy Blaze」を聴いたときの感想は?

「TVシリーズの『Got Boost?』『Shake it off』とはまた違う、FANTASTICSさんの新たな色を感じました。映画を観る前と観た後では、歌詞の意味の捉え方が違ってくるんです。この曲を聴くと、この夏の映画を思い出せる。それだけ大きなものをFANTASTICSさんが届けてくださったんだと思いますし、"主題歌アーティスト"というより"一緒に走ってきた仲間"のような存在に感じています」

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

――自身の芸能界での歩みを振り返って、どんな成長を感じていますか?

「高校時代に友達にオーディションを勧められたのが芸能界のスタートでした。そこから夢だった仮面ライダーの主演を務めることになって......。振り返れば本当にかけがえのない日々でした。ファンの方が応援してくれるのは当たり前じゃない、パフォーマンスには努力が必要、ということを身をもって学べた時期だったと思います」

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

――『仮面ライダーガヴ』という作品から受け取ったものは?

「何もなかった自分に、作品に向き合う姿勢や、人としてのアイデンティティを与えてくれたのが『仮面ライダーガヴ』だったと思います。プロの現場に触れることで、芝居の楽しさや奥深さを感じることができました。キャスト、スタッフの皆さんに支えられて、役者としても一人の人間としても大きく成長させてもらった、本当に大切な作品です」

映画「ガヴ・ゴジュウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©テレビ朝日・東映AG・東映

――最後に、映画を楽しみにしている方へメッセージをお願いします

「今回はもうひとつの世界が舞台となっていて、ショウマの"理想"が実体化したようなファンタジー的な要素もたくさん詰まっています。お菓子の家やケーキ作り、子どもの頃に夢見たような世界が目の前に広がるので、純粋に楽しんでもらえると思います。
タオリンとの友情はきっと心温まるものになると思いますし、アクションも過去最大級のスケールになっているので、ぜひ劇場で体感してください!」

文=HOMINIS編集部

作品情報

映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』
2025年7月25日(金)より、全国公開中!