朴性厚監督&Newspeakがアニメ『BULLET/BULLET』にかける思い「携わるすべてのクリエイターが自分のやるべきこと、やりたいことを全力で注ぎ込んでいる」
2025.7.24(木)

アニメ『BULLET/BULLET』(バレット/バレット)がディズニープラス「スター」で2025年7月16日より独占配信中だ。
文明が崩壊した近未来。少年ギアは、ロボット・Qu-0213とシロクマと共に、不当に奪われた品を取り返す、「盗み屋」を営んでいた。ある日、謎の少女・ノアからの依頼をきっかけに、凶悪な殺し屋達に追われる事に。どうやらギアが盗んだのは、この世界の「秘密」のようで――。
本作は、「呪術廻戦」TVシリーズ第一期、劇場版『呪術廻戦0』、「NINJA KAMUI」など、話題作を次々と手掛け、その圧倒的なアクションで世界を熱狂させた鬼才・朴性厚が、10年の構想を経て放つ、初の完全オリジナルアニメーション。井上麻里奈、山路和弘、釘宮理恵、花澤香菜、関智一をはじめとする超豪華・実力派声優陣が、愛すべきクセ者キャラ達に命を吹き込み、ちゃんみなが主題歌「WORK HARD」を、スリーピース・ロックバンドのNewspeakがEDテーマ「Glass Door」を描きおろし、本作を熱く盛り上げる。
HOMINISでは朴性厚監督とEDテーマを担当したNewspeakにインタビュー。本作発想のきっかけや作品への思い、曲作りについてなどを語ってもらった。
――アニメ『BULLET/BULLET』の制作が決まった時の心境はいかがでしたか?
朴「作りたいと思っている1つのネタがあって、それが本当に世の中で映像化になることは全く想像もしていなかったので、本当に実現できてすごく嬉しかったです」
――Newspeakさん、『BULLET/BULLET』のエンディングテーマとして関わることになった時の心境をお願いいたします
Rei「すごく嬉しかったです」
Steven「『すごく良い話がきた!』と盛り上がりました。僕たちがやっている音楽を好きになってくれた人と一緒にできることがすごく嬉しかったです」
Rei「お話が来た時、監督からいただいたメッセージの冒頭に『10年構想してきたアニメ作品で...』と書いてありました。10年間も考えていらっしゃった作品の一端を僕らに担わせてくれる、任せてくれるということが、僕は一番嬉しかったです。だから『絶対応えよう!』と思いました」
――10年の構想を経ての完全オリジナルアニメーションとのことなのですが、どういった思いがあって発想されたアニメなのでしょうか
朴「あるデモをやっているのを目にした経験があって、デモに対しては人によっていろいろな見方があると思うのですが、当時の僕にとって、不公平なことへの訴えや自分が思っていることを主張していくデモというものが、すごく心に残ったんです。デモをしてすべてが変わるわけではないかもしれないけど、何もしないのではなく、そういう声が集まったら、かなりの変化が起こるんじゃないかなと思ったんです。その時の印象が頭の中にあって、誰しもがそういう気持ちを抱えて生きているだろうから、きっと共感できることはあるだろうし、そんなメッセージを伝えてみたいと思っていたんです。シリアスな内容でもあるから、キャラクター設定は難しかったです。暗くならないようにB級ギャグなども入れてエンタメ性も重視しました。身近でわかりやすい作品になれば、少し重たいテーマでも共感してもらえることやメッセージが伝わるかなと。それが何年もかかって、やっと企画が通ってここまでたどり着きました」

――『BULLET/BULLET』の魅力はどんなところにあると感じましたか
Rei「いろんな人に響く作品だと思います。子供の頃は『勉強なんかしたくねぇよ!』と抗う気持ち、大人になってからはコミュニティに属して、世界に迎合していくことに対する違和感、反骨精神のような気持ちを誰しもが持ったことがあると思います。そういう気持ちを持っている子供や大人が見ても共感できる作品だと思いますし、グサッと刺さるようなエネルギーが詰まっているところが大好きです」
Yohey「世界観やストーリーに普遍的な部分があると思います。例えば、疑問に思ったことに抗わず、そこに疑問をなるべく持たないように生きていくことが"大人になる"ということだとしたら『自分はそれとは違う道を行きたい』という、子供の頃に誰もが経験したことがあるような。そういう感情がテーマになっているのかなと思いますし、そういった感情が主人公のギアと重なりますし、ギアの成長とそれに反応していく周りの心の変化の表現がすごく面白かったです」
Rei「メッセージが強く、世界観もすごくディープなはずなのに、明るく見られるところも僕はすごくいいなと思います。システムに抗うようなディストピア的なストーリーの作品はハッピーな気持ちにはあまりならない印象なのですが、この作品はなぜか楽しくハッピーな気持ちで見ることができます。そういったバランス感も魅力です!」
Yohey「この作品には、あまり見たことないバランス感を感じました。この作品に関わっている他のクリエイターの方々のお話を聞いていると、この作品に関わっているすべてのクリエイターの方たちはそれぞれの持ち場で、自分のやるべきこと、やりたいことを全力で注ぎ込んでいるということを強く感じます。殺し屋のキャラクターがたくさん出てくると思いますが、デザイン性やキャラクター設定もいい意味で統一感がなく個性が立っていたり、カーアクションも迫力が凄くて。いろんなところに見どころがちりばめられていて面白いなと思います」

――本編のエンディング映像をご覧になったときの感想をお聞かせください
Rei「曲にすごくハマっていて、アニメ中にはないギアの表情もあって、すごかったよね?」
Yohey「うん、改めて自分たちの曲が使われていることに鳥肌立ちました。『本当に僕らがつくったものが、ちゃんと作品とシンクロすることができた』と思うような映像で、凄く誇らしく思いました」
Steven「ハッピーだったし、めっちゃ幸せだった!」
――このエンディングテーマ「Glass Door」については、Newspeakさんと朴監督でどのようなコミュニケーションを取られて完成までたどりつきましたか?
朴「打ち合わせの時に、作品の雰囲気や主人公についての説明はさせていただいたのですが、あとはNewspeakさんが作品から感じとってくれた解釈で音楽をのせてほしいと。作品の説明だけして、あとはお任せしました。『私が思っている世界観でなくても大丈夫です、脚本を読んで感じたものをそのまま出してください』と、そんな話をした気がします」
Rei「自由にインスピレーションを受けて、Newspeakが思う『BULLET/BULLET』を表現して欲しい、と言っていただきました。コミュニケーションというより、一回インプットしたものを全力で打ち返そう、という気持ちでした」
――「Glass Door」の聴きどころや注目ポイントはありますか
Steven「『僕らの言葉はかっこいいから見てくれ』という気持ちもあるのですが、『いつもHope(希望)がある』ということをリスナーに伝えたいです。この曲のリリックに注目して、何か明るいHopeなものを感じてくれたらと思います」
――この曲を作る際に意識されたことや普段からも曲作りの際に意識していることはありますか?
Rei「"引っかかり"です。歌のメロディー・感情が中心にある、その周りに音楽的な耳に残るフレーズ、 "引っかかり"をつけていく、ということは意識しています。
この曲の"引っかかり"はサビの最後のシンセサイザーと一緒になっているギターのフレーズです。強いサビができて、『もうひとフック、耳に残る場所欲しいよね』となり、みんなで作っていって、あのフレーズになっていきました。『フック欲しいよね?』ということは常にメンバー同士で話していて"良い違和感"を常に意識しています」
Yohey「普段は、Reiが持ってきたデモを聞いて、Reiの世界観を僕とStevenが受け取ってインスピレーションを膨らませていく感じです。ただ、今回に関してはアニメの題材やテーマがスタートとしてあり、Reiがどう感じて作ったのかを考えながら広げて、補強していくという作り方なので、今までとはずいぶん違う感覚でした。『もっと内面が熱くなるシリアスなトーンを入れたい』や『ユーモアがある部分も出していきたい』など、曲を広げていく中で幅の持たせ方はずっと話していました」

――改めて、『BULLET/BULLET』はどのような作品になったと感じていらっしゃいますか
朴「すごく自分が好きな作品になったと思っています。アニメ制作の現場はとても大変で過酷な部分もたくさんありますが、やはり自分が作品をつくることを楽しまないと、視聴者にもメッセージが伝わらないと思っています。この作品は辛さよりも楽しいと思える時間が多く、自分が本当に好きで完成した作品です。見てくれる人にも、そういう気持ちが少しは伝わっていくのではないかと思っています」
――最後に、本作を楽しみにしてる視聴者に向けて、メッセージをお願いします
朴「生きていたら泣くこともあるし、怒られることもあって、いろいろなことがあると思うんです。でも自分の作品を見てもらう時だけでも、そういうこと忘れて、ビールでも飲みながらゲラゲラ笑って観てもらえるような作品がつくりたいなと思っているんです。今回もまさにそういう作品ではあるので、ギアと一緒に笑ったり、泣いたり、怒ったり、この作品を観ている間はほかのことを忘れて、そこだけ楽しんでいただければいいかなと思っています」
Rei「本当に最高のアニメだなと思っていますし、僕らのエンディング曲『Glass Door』は、見ている人の感情やアニメのストーリーの余韻を作れたと思います。エンディング曲まで観て、次の日は元気に、"無敵"になった気分で街を歩いてほしいなと思います(笑)。そういう"無敵"な気分になれるアニメだし、そういう気分に浸れる曲だと思うんです。アニメを観て、曲を聴いて、頑張っていきましょう!」
文=HOMINIS編集部
配信情報
「BULLET/BULLET」
2025年7月16日より、Disney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中!
【1話~8話】配信中
【9話~12話】2025年8月13日(水)~
劇場版「BULLET/BULLET」2部作公開!
【前章「弾丸疾走編」】2025年7月25日(金)全国公開
【後章「弾丸決戦編」】2025年8月15日(金)全国公開

Newspeak プロフィール
シアトル生まれのVo. Rei (レイ)、カナダ国籍のDr. Steven (スティーブン)、香川出身のBa.Yohey (ヨーヘイ)からなる3ピースロックバンド。
結成初年度から SUMMER SONIC など大型フェスティバルへの出演や、The Fratellis や Mando Diao などの来日公演のオープニングアクトに抜擢される。2022 年 10 月、Honda FIT e:HEV CM ソング 「Leviathan」 でワーナーミュージック ・ ジャパンよりメジャーデビューし、2024年7月には、メジャー1stアルバム『Newspeak』 をリリース。 国内だけにとどまらず、韓国、台湾、インドで開催されたイベントにも出演を果たすなど、国内外問わず活動の場を広げている。
公式HP:https://newspeak.jp
YouTube:https://www.youtube.com/newspeakjp
X:https://x.com/Newspeakjp
Instagram:https://www.instagram.com/newspeak_band/
TikTok:https://www.tiktok.com/@newspeakjp
-
バッテリィズがスカパー!プロ野球アンバサダーに就任!!エース&寺家が語るプロ野球の名場面!野球観戦の楽しみ方も...
提供元:HOMINIS3/29(土) -
名人戦を見事防衛した藤井聡太の5月の対局を振り返る!
提供元:HOMINIS6/11(水) -
『バチェラー・ジャパン』新シーズンに尾崎真衣、竹下理恵、鈴木光が期待することとは?
提供元:HOMINIS6/4(水) -
写真集発売の岡田紗佳の"推し"は?「応援してくれるところが好き」【#推シゴトーク】
提供元:HOMINIS4/28(月) -
にじさんじ・叶&葛葉が普段と変わらないゆるさでファンを楽しませた「くろのわーるが武道館でなんかやる」
提供元:HOMINIS5/31(土)