コロナ禍の高校生を演じて桜田ひより&水沢林太郎が思ったこと 映画「この夏の星を見る」インタビュー
2025.7.14(月)

直木賞作家・辻村深月氏による青春小説「この夏の星を見る」が映画化。7月4日より公開中だ。
本作は2020年、新型コロナウィルスが蔓延したコロナ禍を背景に、登校や部活動が次々と制限され、更には緊急事態宣言に直面し、大人以上に複雑な思いを抱える中高生たちの青春を描いた物語。
今回は、主人公である茨城県立砂浦第三高校の2年生・溪本亜紗を演じる桜田ひよりと亜紗と同じ天文部の2年生・飯塚凛久を演じた水沢林太郎にインタビュー。映画の魅力をたっぷりと語ってもらった。
――まず、出演が決まったときの気持ちを教えてください
桜田「以前から辻村先生の作品は何冊か読ませていただいていたので、"その世界に入れるんだ"とワクワクしました。辻村先生の作品は、一人ひとりに本当に愛情深くフォーカスを置いて描かれているので、その愛情に負けないくらいの熱量で亜紗ときちんと向き合って、愛していこうと思いました」
水沢「僕も辻村先生の作品は何作か読ませていただいていますし、この作品も単行本として発売された時に読んだので、最初聞いた時は"実写化するのか"とファンとしての驚きがありました。そこに自分が参加できることがファンとして感慨深く、だからこそ頑張らないと思いました。脚本も読んでいるだけで感情が湧き上がってくるような内容だったので、すごく楽しみでした」

――学生らしさを出すために意識したことはありますか?
桜田「監督が、すごく共感性の高い方だったので、"こういうノリツッコミあるよね"みたいなところから、くすっと笑えるようなアドリブが生まれたシーンもありました。あとはスターキャッチコンテストのシーンで、とにかくかっこよくキレのある動きでやってほしいという監督の思いに答え、みんなで一生懸命望遠鏡の使い方を頑張りました」
水沢「"各チームのオリジナリティを出してほしい"と監督からご指示をいただきました。監督が一番生徒の気持ちに寄り添ってくださる方なので一緒にいるだけで自分たちも学生の気分になり、だんだん先生と話しているような感覚になり、演出に関しても楽しくテンポよく話すことができました。あの空気感で撮影ができたのは監督のおかげだと思います」

――撮影中の思い出を教えてください
桜田「星空のシーンは、実は日中に撮っているので、カットごとにスタッフさんが星の位置をテニスボールで示してくださって、そこに向けてみんなで一生懸命望遠鏡を向けたのが印象的でした。それから、もうとにかく暑かったです!」
水沢「屋上での撮影はとても暑かったです!」
桜田「みんなで熱中症対策をしながら、1つの目標に向かって撮影していたのが懐かしいです」
水沢「望遠鏡の使い方を教えてくださる先生が休憩中に望遠鏡を使っていろいろな天体を見せてくださったのが印象深いです」
――2人が映画の中で青春を感じたシーンはありますか?
桜田「スターキャッチの部分は作品でも中心となるシーンなのですが、ほかのチームの方々の様子がわからないまま、想像力を働かせてシーンを作り上げていきました。みんなが同じ方向を向いてないと成立しないシーンだったので、スタッフ陣含めた皆さんの熱量の高さで撮影しているのが、"青春だな"と感じましたね」
水沢「五島列島チームの恋模様が大好きすぎて!」
桜田「わかります!」
水沢「『あれ、俺もやりたかったな』と思いました(笑)リモートだからこそできる恋模様の撮り方が良くて、すごくキュンキュンしたし、ずっとニタニタしながら見ていました」

――撮影中に星の魅力を感じたことは?
桜田「望遠鏡を覗くのが初めてで、実際に土星を見ることができて『本当に輪っかがあって、模様があるんだな』というのを教科書以外で見られて感動しました」
水沢「望遠鏡によって倍率が違うので、ものによってはクレーターの形や数がより鮮明に見えました。肉眼で見たら全く見えない位置に月があるのに、目の前の宇宙には月があるという、初めて飛行機に乗った時のような矛盾を感じて、それがおもしろかったです」
――最後に完成した作品をご覧になった感想を教えてください
桜田「この作品はコロナ禍という誰しもが経験したことを題材にしているのですが、その中で誰かの言葉をもらって、発想の転換で前に進んでいくので、見終わった後にすごく清々しい気持ちになれました。私もコロナ禍の頃は高校生だったので、修学旅行や文化祭、体育祭が中止になってしまった経験がありました。その学生を見守っている先生側の目線も描かれているので、大人世代の方々にも響く作品だと思っています」
水沢「純粋にすごくおもしろいなと思いました。僕も17歳のときにコロナ禍を経験したのですが、自分が見ていた世界以外を一度に見られるのはすごくおもしろいなと。当時は自分が苦しいとか、どうにかしたいという気持ちしかなかったのですが、この作品を見たときに、そう思っている子供も大人もたくさんいて、みんながどうにかしようって頑張っている姿が素敵だなと思いました。それから、『好きなものがある人は強いんだな』と感じたので、もう一度やり直せるなら、亜紗ぐらい好きなものを作っておきたいです。ぜひたくさんの人に観ていただきたいです」

取材・文・撮影=於ありさ
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