長澤まさみと森山未來のピュアな演技が心に染み込む!永遠の名作ラブストーリー「世界の中心で、愛をさけぶ」
2025.7.9(水)
2000年代初頭、日本中を席巻し社会現象にまでなったラブストーリー「世界の中心で、愛をさけぶ」。高校生のサクこと松本朔太郎と、アキこと広瀬亜紀の淡い初恋を描いた物語で、片岡恭一の小説から始まり、映画の大ヒットによりさらに知名度が高まった。ドラマや舞台などにも展開し、今なお多くの人々に感動を与え続けている。
「セカチュー」ブームを語る上で外せないのは、やはり映画の存在だろう。2004年に公開され、同年の実写日本映画年間1位となる85億円の興行収入を記録した。映画では小説の内容をさらに膨らませ、大人になったサクの想いまでも深く描き、それぞれの想いがより強く感じられる内容となっていた。
主演は大沢たかおで、成人したサクを演じ、現在の恋人・律子を柴咲コウが演じた。そして高校時代の回想では、サクを森山未來、アキを長澤まさみが演じている。ここでは物語の根幹をなす高校時代の2人を演じた、長澤と森山の演技について見ていきたい。
■積極的でピュアな性格、そして病と闘うアキの心情を高い演技力で伝える長澤まさみ
長澤が演じるアキは聡明、快活で、スポーツもできる女の子。2人の関係は、サクのバイクの後ろにアキが乗り込むところから始まる。バイクで走り出した時、「あんまひっつくなよ、おい!」というサクに対して、アキはからかうような笑顔で「胸、当たる?」と言ってのける。積極的で、自分の気持ちを素直に表に出すことができる女の子と言える。
そしてそれが、回想シーンにおいて数々の名場面を作り出す。例えば文化祭の演劇でジュリエット役に選ばれたアキが、愛について考える時の深い表情や、夏休みに2人で小島を訪れた時のいたずらっぽい笑顔、お互いの名前について語り合う時の柔らかで自然な口調など、ピュアで愛らしいアキの姿が次々にスクリーン映し出される。そういったシーンが強く印象に残るのは、やはり長澤の演技の力なのだろう。
やがて、アキが白血病にかかっていることが判明する。笑顔から力がなくなり、声がかすれていっても、アキはアキであり続ける。病と闘いながらも、素直に、健気に、自分の気持ちをサクに伝え続ける姿には、儚さや悲しさだけでなく、どこか澄んだものさえ感じる。
それも、自分の想いに素直なアキを、長澤が心の奥まで演じきったからだろう。オーストラリアに行くためにサクが迎えに来た時、虚ろだった瞳に力が戻るシーンなどは、心に残る名場面だ。
■不器用だが誠実なサクをしっかり演じきった森山未來
森山が演じるサクは、口数は少なめで、少し不器用な印象を受ける少年だ。バイクにアキを乗せて走り出した時は、戸惑うような表情を見せる。しかし、アキが勧めたラジオ番組を真面目な表情で聴いたり、ラジオ番組に送ったはがきがきっかけでアキから距離を置かれた時には、自分から謝ったりもする。また、島に旅行に行った時にアキにからかわれ、照れながらも嬉しそうな表情も見せる。そんなサクの姿からは、アキと同じように純で、素直で、同時にアキに対して誠実な想いを持っていることが伝わってくる。ジュリエット役に選ばれたアキが愛について考えている時も真剣に向き合い、アキが白血病になってからも、サクはアキを支え続けていく。
回想の中のアキとサクは、ピュアで、見ていて微笑ましい可愛いカップルといえる。だからこそ、アキが弱っていく姿に衝撃を受けるし、成人しても心のどこかでアキを想い続けている現在のサクの気持ちに納得できるのだ。
本作は第28回日本アカデミー賞の優秀作品賞ほか、さまざまな賞を受賞していて、長澤まさみも同賞で最優秀助演女優賞と話題賞の俳優部門、森山未來は新人俳優賞と優秀助演男優賞を受賞している。真っすぐに心に染み込んでくる2人の演技は素晴らしく、その演技を多くの人に見ていただきたい作品だ。
文=堀慎二郎
放送情報【スカパー!】
世界の中心で、愛をさけぶ
放送日時:2025年7月12日(土)17:40~、8月29日(金)12:20~
チャンネル:WOWOWシネマ
放送日時:2025年8月2日(土)20:30~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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