ニュース王国

舞台『刀剣乱舞』初参戦の佐藤祐吾&岩崎悠雅が語る作品への思い

2025.7.3(木)

舞台『刀剣乱舞』は、2016年5月に「虚伝 燃ゆる本能寺」の上演を皮切りに、これまでシリーズ17作品を上演。重厚で感動的なストーリーや、刀剣男士の美麗なヴィジュアルの再現、そして圧倒的熱量の殺陣でも観客を魅了している。2025年7月から8月には、「舞台『刀剣乱舞』士伝 真贋見極める眼」が東京と大阪、福岡で上演予定だ。そこで、舞台『刀剣乱舞』シリーズ初出演となる、水心子正秀役・佐藤祐吾、源清麿役・岩崎悠雅の特別インタビューをお届けする。

佐藤祐吾、岩崎悠雅が演じる刀剣男士は作中で特別な関係
佐藤祐吾、岩崎悠雅が演じる刀剣男士は作中で特別な関係

――舞台『刀剣乱舞』について、これまでどんな印象を持っていましたか? 出演することになってどんなお気持ちだったかも教えてください。

佐藤「もう、出演することをずっと夢見ていた作品だし、出演が決まって本当に光栄でした。前作の大千秋楽に僕らが映像でお披露目された時にも、お客さんの歓声がすごかったので、一気にワクワクが高まりましたね」

岩崎「舞台『刀剣乱舞』は、僕にとっても目標だった作品です。初めて観劇したのが2022年で、心底すごい作品だと感じたし、圧倒的な人気ぶりも納得でしたね。そんなすごい作品に自分が出演することになり、改めてこれまでの歴史にリスペクトしないといけないなと。次の世代の人たちが目標にできるようなステージにしたいと思います」

――今回演じられる役について、どんな人物だと感じていますか? また、演じる上で意識することがあれば教えてください。

佐藤「水心子正秀は、かわいい一面もありつつ、しっかり任務を果たすという使命感に燃えている刀剣男士です。作中では、物語を進行させるような役割もあるし、江戸の説明をしたりするセリフもあるんですね。舞台『刀剣乱舞』には初出演となりますが、脚本・演出の末満さんとは何度かご一緒させていただいているのでよく話もしていますし、キャストの中でも年長組になるので、役柄同様にしっかりしたところを後輩たちに見せたいです」

岩崎「僕ら2人は政府から派遣された刀剣男士という役どころなので、他の刀剣男士とは異なる空気感を出したいと思っています。水心子正秀との深い関係性なども意識して、源清麿の視野の広さを大切にして演じたいです」

――過去に共演されたこともあると思いますが、お互いの印象や人物像について、あらためて教えてください。

佐藤「悠雅って、結構人見知りなんだけど、ギャップがあるんですよね。こちらの意図もくみ取ってくれるので、僕はとても接しやすいかな。もう入電の映像を撮った時から、息が合うというか、芝居のしやすさを感じていました。配役を見た時は、悠雅はむしろ水心子正秀のイメージかなとも思ったんだけど、一歩引いて見るところとか、やっぱり源清麿に合致しますね」

岩崎「そう言ってもらえるのは、なんかうれしいな(笑)。祐吾さんは、まさに水心子正秀そのもの。現場でもすごくストイックで、体を鍛え上げている姿も役に重なります。逆に、水心子正秀の持つかわいい面もあるんですよ。ペットのチンチラとの写真をよくSNSにあげていますが、その甘々な表情が本当に愛くるしい(笑)。そんな二面性もバッチリですね!」

――今回は、原案ゲーム同様に水心子正秀の部隊編入バージョン、および源清麿の部隊編入バージョンという2パターンでの上演が予定されています。お互いを意識しますか?

岩崎「ストーリーの進行自体は大きく変わらないのですが、2つのバージョンで少しずつ違う感じになるんですよ。見ている方も楽しいと思いますが、やはり自分としても違いは意識して演じたいとは思いますね」

佐藤「通常の舞台のダブルキャストとは空気感も違うし、2バージョンというのは、試みとしてはとても面白いと思っています。でも僕たちを相手に演じる共演者の方のほうが大変かもしれない。殺陣に加えてセリフも変わるので、きっと相手役の皆さんたちとの関係性のほうを意識しそうですね」

――今回の台本で特に気に入っている場面やワクワクしている場面などはありますか?

佐藤「個人的には、やはり最初に刀剣男士たちがそろって登場する顕現シーンがとてもワクワクしますね。刀ステではもうおなじみだと思いますが、いざ自分があれを演じると思うと、本当にテンションが上がります。稽古に入れば、もっともっとお気に入りの場面が増えていくと思いますけど」

岩崎「僕も同じですね。やっぱり顕現のシーンは、台本を読んでいてもハイテンションになったし、タイトルを全員で叫ぶ場面もすごく楽しみです。早く、稽古したいと思っています」

――今回の共演者の中で、特に楽しみにしているのはどなたですか?

佐藤「悠雅以外は、今回初共演の方ばかりなので、皆さん楽しみなのですが、やはり山路和弘さん(水野忠邦役)との共演が一番楽しみです。なにしろ僕は山路さんの大ファンでして、山路さんの舞台も何度もチケットを取って行っていますし。もともと山路さんと大塚明夫さんのおふたりに憧れて声優業界に入ったくらいですから。今回のキャスト発表で山路さんのお名前があった時に、もう胸が熱かったです(笑)。本当に共演が楽しみです!」

岩崎「まずは、長曽祢虎徹役の松田岳さん。そして窪田清音役の賀集利樹さんですね。賀集さんは『仮面ライダーアギト』、松田さんも『仮面ライダー鎧武』に出演されているのを見ていましたから。テレビで見ていた方々と同じ舞台に立てるのは嬉しいし、不思議な感覚でもあります。しかも2人とも僕が演じる源清麿との関係が深い役どころなので、とても楽しみですね」

――最後に、本作の見どころと意気込みを力強くお願いします!

佐藤「今回は2バージョンでの上演という初の試みになるので、大きなポイントになると思います。ぜひ見比べてほしいですね。僕らをはじめ、今回は初参加のメンバーが多い座組で緊張している人もいるようですが、そんな中で(松田)岳さんや(後藤)大もいれば、アンサンブルメンバーには常連さんもいる。新しい風が加わって、アドバイスしてくれるお兄さんもいるわけで、とてもバランスのいい座組になっていると思います。殺陣は事前稽古もあって、大なんてもう2年前からやっているらしいんです。それほど精魂を込めて作っている舞台なんですよ。果たしてどんなステージを作っていけるのか、本当にワクワクしています!」

岩崎「まずは、水心子正秀と源清麿の2振りが織りなす空気感。さらに、そこに入ってくる刀剣男士たちとの絡みも見てほしいです。あとは、水野忠邦など、歴史上の人物たちの圧もすごいことになってくるはず。ストーリーは本当に見どころ満載です。後藤大さん演じる蜂須賀虎徹も核になるし、僕が演じる源清磨に関して考察する要素も結構あると思うので、それも楽しんでほしいですね。登場人物の心情をそれぞれの出演者たちがどんな思いを込めて舞台に立っているのか、そんなことも想像してもらえるとより没入してもらえるかなと。もちろん、2バージョンあるので、さまざまな楽しみ方ができると思いますので、ぜひ劇場で感じてほしいです!」

取材・文=渡辺敏樹 撮影=皆藤健治

作品情報

舞台『刀剣乱舞』士伝 真贋見極める眼

【東京】7月6日(日)~7月21日(月・祝) 日本青年館ホール
【大阪】7月26日(土)~8月3日(日) 箕面市立文化芸能劇場 大ホール
【福岡】8月8日(金)~8月11日(月・祝) 久留米シティプラザザ・グランドホール