大人かわいい、最強ビジュアルの深津絵里&堤真一が不器用すぎる恋を展開した「恋ノチカラ」
2025.6.27(金)

この2人からしか摂取できない栄養素がある。そう思えるドラマがある。2025年の春ドラマなら、芳根京子と本田響矢が初々しい夫婦を演じた「波うららかに、めおと日和」がそうだし、小泉今日子&中井貴一が結婚しそうでしない男女を演じた「続・続・最後から二番目の恋」もそうだろう。ラブストーリーでなくても、例えば大ヒット中の映画「国宝」は、今をときめく吉沢亮と横浜流星が顔をそろえたからこそ、キラキラ成分に満ち、映画にあれだけのマジックがかかった。
23年前に深津絵里と堤真一が共演したドラマ「恋ノチカラ」(相沢友子脚本、2002年)もそんなカップリングの魅力にあふれる1作だ。

深津が演じる本宮籐子は、高層ビルに本社を構えるユニバーサル広告社で働いていたが、仕事ではミスが多くてパッとせず、恋人もいない不完全燃焼の日々を送っていた。そんな時、同社のトップクリエイター・貫井功太郎(堤真一)が独立することになり、籐子はそれまで彼と同じ部署で働いたことはなかったのに、なぜか貫井の新会社にスカウトされる。しかし、それは名前が似た別の女性と間違われただけだった。既にユニバーサルを辞めてしまった籐子は、責任は取ってもらうとばかりに貫井の会社で働き、仕事の面白さに目覚めていく...。
■深津絵里&堤真一が不器用すぎる恋を展開

主な舞台となるのは、貫井と籐子、貫井を慕う木村壮吾(坂口憲二)の3人だけの小さなプロダクトデザインの会社。当初は貫井がかつてのクライアントと仕事できなくなるように裏工作し、貫井の活躍を妨害していたユニバーサルの営業・吉武宣夫(西村まさ彦)も、やがてユニバーサルを出て、貫井の会社に合流してくる。
貫井は典型的な仕事人間で、女性と会話するのを面倒くさがるタイプ。恋愛は苦手だったが、籐子とルームシェアをしている倉持春菜(矢田亜希子)と交際することに。籐子はそうなって初めて、自分が貫井に仕事仲間以上の感情を抱いていることに気付く。

籐子は30歳、貫井は30代半ば。それなりに人生経験もある2人は、お互いを恋愛対象とは思っていなかったので、遠慮なしに言いたいことを言って、ぶつかり合いながら、心の距離を縮めてきた。壮吾や吉武など、はたから見れば、とても気が合っていて"結ばれるべき2人"なのだが、春菜という若くかわいらしい女性が貫井の彼女になったことで、籐子は貫井への恋心を自覚しながらも、2人の中に割って入ることができない。

深津はそんなズルをせずに正直に生きる籐子を、他のどのドラマとも違うトーンでごく自然に、そして少しコミカルに演じている。籐子は貫井たちと飲みに行けば「ワインをボトルで」とオーダーするほどの酒豪で、酔っ払った時のふんわりした喋り方がかわいい。ファッションでも、ミディアムショートの髪をアレンジしたり、ざっくりしたセーターを着たりして、「大人かわいい」魅力で楽しませてくれる。
深津と堤は、本作放送の前年に野田秀樹演出の舞台「贋作・桜の森の満開の下」でも共演していた。深津も堤も、そんな難しい舞台でも主演を務められる実力があり、だからこそ「恋ノチカラ」では、大人なのになかなか恋愛を成就させられない不器用さを嫌味なく演じられたのだろう。籐子と貫井のピュアなところも自然に表現していて、つくづく上手い。2人の恋を応援したくなる。
企画、演出、脚本などは大ヒット作「やまとなでしこ」と同じチームで、堤のほか、西村、矢田など、同作から引き続き出演したキャストもいる。矢田はまたしても堤に片思いする役どころ。西村も引き続き、堤の親しい友人役だ。堤は「やまとなでしこ」で演じた鮮魚店の欧介とは違って、「恋ノチカラ」では男っぽさ全開の硬派なキャラクターになっている。

昔のドラマだなと感じるのは、籐子が30歳で独身で...というだけで、「あんたの年齢じゃあねぇ...」、「女はもっと若い方がいい」と転職市場からも恋愛市場からも弾かれてしまうところ。今の時代はそういうことが少なくなってよかったと実感する。そんな時代の中で、深津演じる籐子が誠実さを失わずサバイバルしていく姿をぜひ見てほしい。
文=小田慶子
放送情報【スカパー!】
恋ノチカラ
放送日時:2025年7月16日(水)12:10~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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