木村文乃、田中樹の殺陣シーンを絶賛「アクション部の方たちが...」ドラマ「I, KILL」インタビュー
2025.6.11(水)

木村文乃と田中樹が主演を務める「連続ドラマW I, KILL」がWOWOWで放送・配信中だ。
関ヶ原の合戦から35年後、元忍びのお凛(木村文乃)は、医師・源三郎(高橋克実)の助手をしながら、血のつながらない娘のトキ(田牧そら)と平和に暮らしていた。そんなある日、人を喰らう化け物「群凶」が日本に増殖。大切な娘を守るため、旅を始めるお凛だったが...。
今回、木村にインタビューを実施。キャスト・スタッフと共に駆け抜けた撮影現場のこと、アクションのこと、田中のことなど、たっぷりと語ってくれた。
――本作のオファーがきたとき、どんなことを感じられましたか?
「今回、イメージとして挙げられたハリウッド作品があったのですが、どちらも2、3回は見ていたほど、サバイバルものが大好きなんです。まだ『やります』とお伝えする前なのに、台本を読むときは"私はお凛だ"と思いながら読み進めていました(笑)。それほど前のめりな気持ちでしたね」
――サバイバル作品のどんなところがお好きなんですか?
「"生きているうちに1回はサバイバルをしなければならない状況になるかもしれない"と思ったときに、損や後悔をしたくない想いがすごく強くて...。ただ逃げ回ったり、悲しい思いをして終わるのではなく、前向きに生きていくための"知恵"を映画から借りてる感覚なんですかね(笑)」
――本作の面白さ・魅力はどんなところに感じましたか?
「本格的なサバイバルスリラーと聞くと"グロいかな"、"怖いかな"と感じると思うのですが、ベースがとてもしっかりした人間・家族のお話なんです。人は絶対的に母親から生まれてきて、それは切っても切れない縁だけどそこに抗うこともある...。時代劇や、群凶といった要素があるけれど、"誰もが見て分かるストーリー"であるところが面白いなって思います」

――お凛を演じきったからこそ感じた彼女の魅力や好きなところは?
「『行ききらないと答えが見つからないところ』ですかね。たとえば、自分の仕事や生き方にしても、たいていの人が、8割ぐらい行ったところで『こんなもんだろうな』と受け取るところ、お凛は、いま目の前にある道を行ききってみないと、それが正解かどうか分からない。そんな不器用さがある人なんです。
そんな彼女のことを『100%好きだったか』と問われたら、どこか好きではないところもあって...。80%の好きなところで補えちゃうから、20%が許せるみたいな。だからこそ私のなかでは、すごく"人間"だなと思っていました」
――彼女の"トキへの想い"については、どんなことを感じられましたか?
「どちらかというとトキの気持ちの方が分かるんです。お凛が『トキがいないと生きている意味がない!』と話すシーンがあるんですが、"こんなこと言われたら嫌だよね?"と思ったり、監督に『どうやって演じたらいいか分からないです!』と相談したりしていましたね(笑)。ただ、そう思ってはいたのですが、"母親からの想いを受け止めたくなかったあのときの気持ち"と一緒だったんだ、と気づいたときに、"じゃあ、トキちゃんには私と同じ感情になってもらおう"と落ち着きました(笑)」

――アクションシーンも見どころですが、いかがでしたか?
「これまでもアクションをやったことはありましたが、それらをまったく応用できないのが今回でした。だいたい戦うときって見合う時間だったり、攻防戦があったりすると思うんですけど、群凶って全然防御をしないんです。追ってくる相手に怖がらず向かってくるので、今まで学んだものが生かせないんですよね。今回培ったものを次に披露できる日があったとしたら、ゾンビものじゃないとできないだろうなって(笑)。それほど、特殊なアクションでしたね」
――特に難しかったのは?
「やっぱり刀です。お凛は元忍びですが、刀を持ちたくない、怖いと感じているので、その扱いをどうしていこうかと考えました。スローな動きの群凶を相手に忍びらしさをどう出すのか、過去に戻ってしまう自分への恐怖、群凶の恐ろしさなどを作品にどう組み込んでいくのか、アクション部の皆さんとたくさん話しました」
――そんな群凶のビジュアルについては、どんな印象を持たれましたか?
「いまどき、CGも多いですが、画面に映ってる群凶さんはCGではないんです。だからこその迫力があって...。群凶なのでどうしても肉弾戦になるじゃないですか。でも、不用意に触れると、ミリ単位の芸術を壊してしまうことになるから、リハーサル中もへたに触れないんです。群凶なのに、すごく繊細に扱わなければいけない面白さはありました(笑)」
――本編で言うと、もともと群凶も人間なので、苦しい部分もあるというか
「そうですね。人間だと感じさせる特殊メイクですし、群凶さんたちがもともと人間だったエピソードもあるし、ただの化け物というよりも、『この人はもともと人間で、この人の人生があったんだよな』と感じられる...。群凶ひとつとっても切なさが伺える作りになっていました」
――今回、松竹京都撮影所とのタッグでした。撮影所の雰囲気はいかがでしたか?
「京都の撮影所では何度かやらせていただいているのですが、過去にお世話になったスタッフさんがヘルプで来てくれることもあって『ただいま!』という感覚が強かったです。(特殊な世界観のため)みんな初めての挑戦なので、これまで培ってきた経験と技術をどうやって1にしていくか、2にしていくか、全員で楽しんでいた感覚はあります。撮影は連日夜遅く、想定外のことが起きて大変なこともあったのですが、みんなモチベーションを高く持って現場に挑んでいました」

――過去にもWOWOWドラマに出演経験がある木村さん。WOWOWドラマならではの魅力や素敵だなと思うところは?
「クリエイティブ心の強い人が集まっている印象があります。もちろん、時間との勝負というのはあるけれど、地上波の民放でドラマを撮影するよりも、じっくり深められる印象があって。より作品に参加してる、作品の一部になっている感覚が強いのかなと思います。
現場に行ったとき、それぞれの部署の方々が試行錯誤してる姿を見る時間が長いので、そうした方々が、クリエイティブを作りあげている姿を見ていると、そのシーンの重みをより感じるというか。全部が山場のシーンのような気持ちになれるので、私はWOWOW作品に参加するのが大好きです」
――今回、共演した"半群凶"の男・士郎役の田中さんとはどんなやりとりがあったのでしょうか?
「田中さんとは、実際に同じシーンにはいるけど、言葉を交わしたのは数シーンなので、お互い人見知りのまま終わっちゃいました(笑)。先日、取材でご一緒したときには『お互い人見知りですよね?』、『必要以上に近づかなかったですよね?』という確認はしましたね。特に現場では和気あいあいと話すこともなく、終わったタイミングで打ち解けた...というのが面白いですよね(笑)。
一方的にお芝居を見てたところで言うと、殺陣のシーンは印象的でした。ほぼ殺陣をやったことがない田中さんが、何十年と殺陣をやられている十兵衛役・山本耕史さんに臆さず向かっていたので、アクション部の方たちが『すごい!』、『カッコイイ!』と興奮していました。本当に多才な方なんだろうなと思いましたね」
取材・文=浜瀬将樹 撮影=MISUMI
スタイリスト=申谷弘美
ヘアメイク=井村曜子(eclat)
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