瀬戸康史、長澤まさみの"俳優"としての印象は?映画「ドールハウス」インタビュー
2025.6.9(月)

長澤まさみが主演を務める映画『ドールハウス』が、6月13日(金)に公開される。
鈴木佳恵(長澤まさみ)と夫の忠彦(瀬戸康史)は、あることをきっかけに5歳の娘・芽衣を亡くす。絶望のなか、佳恵が骨董市で見つけたのは芽衣によく似た人形・アヤだった。佳恵は、アヤと生活を共にし、大切に育てていたが、娘の真衣が生まれると蚊帳の外に。その後、5歳になった真衣がアヤと遊ぶようになると、鈴木家で異変が起こって...。
今回は、戸惑いながらもアヤと生活を共にする忠彦役の瀬戸康史にインタビューを行った。本作の魅力、そして俳優として、人として感じる長澤まさみの魅力とは――?
――作品を拝見しましたが、作中ゾクゾクしっぱなしでのめりこんで見ました。瀬戸さんは、この物語の世界観に飛び込んでみてどんなことを感じましたか?
「あの人形によって、まったく関係なかった人も巻き込まれていくじゃないですか。人形って割と身近にあるものですし、すぐに"日常"に紐づけできる存在だなと思いました。そういう意味では、身の回りに起きることを想像できてしまう作品なのかなと思います。
僕自身、こうしたゾクゾクする作品は何本か出ていますが、大好きなジャンルでもあるので、撮影は楽しみでしかなかったですね」
――ドールミステリーという設定ながらも楽しく演技をされていたんですね
「そうですね。こういう作品は演じる側の想像力も必要になってくるので、どれだけ想像しながらできるか...という大変さはあるのですが、それすらも楽しさに変換できたと思います」
――人形が来る前の忠彦は、すごくいい夫だと感じました。瀬戸さんは、夫として、父親としての彼にどんな印象を持たれましたか?
「アヤちゃん(人形)が来てから妻があんなことになっているのに、『なんでそんな態度なんだろう』、『もっと寄り添ってあげたらいいのに』とは思ったのですが...家庭にはそれぞれの事情がありますから(笑)」
――人形を家族として受け入れて生活するのは素敵なことですが、この物語に関して言えば、不気味に感じてしまいました。鈴木家に人形が加わってから、忠彦がどんなことを思っていたのか気になります
「妻の様子がおかしいし、最初は病気だと思って先生に相談しましたからね。でも、一緒に過ごしていくうちに、どんどん受け入れて普通になっていくのがまた怖いところだなと。人間の慣れってすごいし、恐ろしいな、と思います」
――最初はギョッとしていたのに、生活に馴染むというか
「アヤちゃんとの写真もいっぱい撮って、人形がいる生活が普通になっていく。ある意味、洗脳されたような怖さもありましたね」

――瀬戸さんがおっしゃる通り、途中から忠彦が受け入れている印象がありました。なぜ彼は人形との共同生活を受け入れられたのでしょうか?
「あの人形が"人に近いから"というのも一つの要因だと思いますし、それがゾクゾクするポイントにもつながるのかなと思います。あれがクマさんの人形だったら、また印象が変わると思うんです。アヤちゃんって、どんどん本当の人に見えてくるんですよ」
――佳恵については、どんな印象を持たれましたか?
「そこに救いを求めるしかなかった...というか。佳恵にとって自分のぽっかり空いた穴を埋めてくれたのが、アヤちゃんだったということですね」
――事件が起きるまでは普通の妻であり、母親でしたもんね
「急に(娘に)あんなことが起こっちゃって...。そういうものって抜け殻みたいになった"隙間"に現れるんだなと思いました」
――ゾクゾクするシーンも多々ある本作。劇中では、様々なことが巻き起こりますが、リアクションにおいて重きを置いたところはございますか?
「どれだけ自然にできるか、ということくらいで特別気にしたことはないです。ただ、忠彦がアヤちゃんを初めて見るシーンがあるのですが...」
――予告でもアップされていましたが、仕事から帰ってきた忠彦が初めて人形と対峙するシーンですね。食卓に座るアヤを見た瞬間、忠彦は驚いていました
「あのシーンは、ゾクゾクとは正反対で、少しコメディに近い演じ方だったかもしれないです。間が大事だったのかなと思います」
――まさに、アヤとのファーストコンタクトは「こんなリアクションにもなるよな」と思いました
「誰でもあのリアクションになりますよね。あのときのアヤちゃんは汚れも拭いていない状態ですから...めちゃくちゃ怖かったですよ!」

――(笑)。本作の原案・脚本・監督は、矢口史靖さんが務めています。撮影を共にしてみて、監督のどんなところに魅力を感じましたか?
「監督の『ここでこうしたい』という譲れないポイントはあると思いますが、その中でも『すべて自分の言う通りにしてください』という感じではなく、こちら側の意見もちゃんと聞いてくれました。演出を受けていても、そのあたりのバランス感覚がすごくある方なんだろうなと思いましたね。
あと、撮影していてどういうシーンになるのか想像できない部分があったのですが、完成作を見たら(作風的にも)『好きだな』と。やっぱり監督のなかでは見えていたんだ、と思いました」
――妻役の長澤まさみさんとは共演経験もあり、同世代です。お人柄的にどんな印象を持たれていますか?
「マイナスなことを言わないイメージがあります。他の方の話をするときでも、その人のいいポイントをピックアップしてお話される印象があるし、誰とでも気さくにお話しされる方だと思います」
――見ている側としても、そんなイメージがありますね
「先輩でも割とツッコんでいる印象があります。先輩によるとは思うのですが(笑)。そのフットワークの軽さというか、気さくさのような...人間力があって、悪いところがまったく見つからないです」
――では、同じ俳優としてどんな印象を持たれていますか?
「天才だと思っています。持って生まれた才能もあると思いますが、それだけではなく努力の部分でも群を抜いているのは、作品を見ていても感じます。だって、どんな役も外さないじゃないですか。簡単な言葉ですが、見事に演じるのですごいなと思います」
取材・写真・文=浜瀬将樹
ヘアメイク=須賀元子 Motoko Suga
スタイリスト=Kazuyuki Tamura
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