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小栗旬、柳楽優弥、吉沢亮の掛け合いが「銀魂」の世界観を再現性高く作り出す!沖田姉弟の絆を描く「銀魂 -ミツバ篇-」

2025.5.28(水)

小栗旬、柳楽優弥、吉沢亮らの好演で「銀魂」の原作・アニメファンも魅了
小栗旬、柳楽優弥、吉沢亮らの好演で「銀魂」の原作・アニメファンも魅了

2017年に小栗旬の主演で実写映画化された、空知英秋による大人気漫画「銀魂」。

宇宙からやって来た天人(あまんと)の台頭と廃刀令によって侍は衰退の一途をたどっていた江戸時代の末期が舞台の同作。かつて攘夷志士として天人と戦い、「白夜叉」の通り名で恐れられたものの、今では仲間と共にかぶき町で「万事屋 銀ちゃん」を営む坂田銀時と、江戸の特殊警察・真選組の活躍を描いた物語だ。実写版では、漫画からそのまま抜け出してきたようなキャラクターのビジュアルやセリフのリズム、ド派手なアクションシーンなどが原作やアニメファンも魅了し、大ヒットを記録。実写映画第1弾の公開に合わせ、オリジナルドラマ「銀魂 -ミツバ篇-」が2017年夏に配信されたことも大きな話題を呼んだ。

「銀魂 -ミツバ篇-」は、原作コミックスでは第百二十九訓から百三十二訓、TVアニメ版では第85話のCパートから第87話で描かれた物語を、監督・脚本の福田雄一を始めとする映画「銀魂」のスタッフ・キャスト陣が全3話構成で実写ドラマ化したもの。銀時(小栗)はもちろん、真選組で"鬼の副長"と呼ばれている土方十四郎(柳楽優弥)と、ドSの一番隊隊長・沖田総悟(吉沢亮)、局長の近藤勲(六代目 中村勘九郎)、そして監察方・山崎退(戸塚純貴)をフィーチャーした人気の高いエピソードだ。

貿易商の蔵場当馬(津田英佑)との結婚を控えている沖田総悟の姉・ミツバ(北乃きい)が、江戸に引っ越してくることに。早くに亡くなった親の役目も果たしてくれていた大好きな姉との再会に、いつもとは違い無邪気な表情を見せる総悟は、ふとした偶然から、姉に親友として銀時を紹介することに。時を同じくして、沖田姉弟と同郷の出身で昔なじみでもある土方は、江戸に出入りしている不審船の捜索にあたっていたが...。

銀時役の小栗、土方役の柳楽、総悟役の吉沢を始めとする役者陣は、TVアニメ版で確立された「銀魂」特有ともいえるセリフのリズムを完全再現。中でも第1話では、原作よりもコメディの濃度を上昇させた総悟と土方のやり取りが登場する。吉沢と柳楽が披露するボケとツッコミは、原作ファン・アニメファンを唸らせるほどの高い完成度を誇った。

また、沖田姉弟と銀時が喫茶店で遭遇する場面での小栗と吉沢によるボケとツッコミの掛け合いでは、原作やTVアニメでは俯瞰や横からのカメラワークとなり詳細には描かれていなかった銀時と総悟の表情も、正面からしっかり映し出している。あえて総悟の名前を呼び間違い続ける銀時に、総悟が「総悟です」と答え続けるというシーンで、小栗がミツバ役の北乃に視線を送る時の目力の強さや、姉に自分たちの本当の関係を悟らせまいとする総悟を演じ、ぎこちない笑顔を浮かべ続ける吉沢など、役者陣の演技が本作のスペシャル度をさらに高めている。

そして、第2話での土方と総悟による剣道場での組み手も、本作の大きな見どころのひとつ。竹刀を交えながら、総悟が土方にミツバの婚約者の周辺を探っている理由を問いただす。同時に、"余命が長くない姉に少しでも人並みの幸せを味わってほしい"という総悟の本心、願いが明かされる、物語の核を成す場面だ。柳楽と吉沢が披露する鬼気迫る殺陣は、彼らの真剣なまなざしとエモーショナルなセリフ回しによって、「銀魂」という作品が持つギャグとシリアスの絶妙なバランスを表現し、作品の魅力をさらに引き出した。

第1話の冒頭では、3DCGアニメーションで描かれたエリザベス役の福田監督、平賀源外役のムロツヨシ、武市変平太役の佐藤二朗が、作品の舞台設定を説明するコーナーも登場。このドラマで初めて「銀魂」に触れる視聴者も作品を楽しめる工夫が施されている。

ミツバを演じた北乃の迫真の咳き込みシーンや、土方が本心を明かすクライマックスなど、注目ポイントがいたるところに散りばめられている全3話。合計で60分とは思えないほどに、笑って泣ける濃密な物語に仕上がっている本作を、豪華キャスト陣の演技を通して楽しんでほしい。

文=中村実香

放送情報【スカパー!】

銀魂 -ミツバ篇-
放送日時:2025年6月7日(土)14:30〜、2025年6月20日(金)16:30〜
チャンネル:WOWOWプラス
※放送スケジュールは変更になる場合がございます